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でも・・・・。
佑真は今、俺の腕の中にいる。
キレイな瞳で、
真っ赤な顔で、
偽りのない言葉で、
俺を 好きだって言ってくれた。
『佑真・・・・覚えてる?
俺の・・・理想のファーストキス。』
『え・・・?・・・えと、確か・・・・・
放課後の教室で・・・夕陽をバックに・・・・・』
・・・覚えてるんだ。
あんな さらりと言った事を。
はは。嬉しい。
『で、今・・・放課後で夕陽が出てるんだけど・・・』
『へ?──────えっっ////////?!』
まさに今が、そのシチュエーションだと
気がついたらしく、佑真の体がガチッと固まって
どんどん顔が赤く染まっていく。
『佑真、俺のファーストキス、
もらってくれる?』
『////////・・・・・っ・・・・』
言葉が出ないらしい佑真は
恥ずかしそうに、1度だけ
コクンと頷いた。
『ありがと・・・好きだよ。』
『・・・・・・・・/////』
ギュウッと目をつぶる佑真。
なんだか一生懸命な感じが
かわいくて。
ドキドキする。
宝物のように優しく
そっと そっと 触れた唇。
初めて触れた それは
柔らかくて、温かくて
愛しさが 身体中を駆け巡る。
しばらくして唇が離れると、
恥ずかしさの余り、なのか
佑真は両手で顔を隠して
真下を向いてしまった。
その仕草の1つ1つが
全部 かわいく見えてしまう。
好き・・・・って、すごいな。
親友だった佑真が
一瞬で、愛しい人に
変わってしまった。
好きって、すごい。
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