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* * * 蓮・side * * *
『はー、やれやれ。やっと くっついたか~。
ホンットに世話のやける2人だねぇ。』
教室の入り口で、
間延びした声・・・・・・
『──────っっ!!』
『だ、誰っっ////!?』
パッと離れて、慌てて
2人して声のした方を見ると・・・
孝之介が ニヤニヤ笑いながら立っていた。
『あ・・っ!おま・・・・なんで・・っ!/////』
『・・・こ、孝之介・・・・っ////!』
『ごめんね?ジャマするつもりはなかったんだけど
これを取りにね?』
孝之介は、口では謝りながらも
悪びれた様子はなく
スタスタと中に入ってきて、
机の上のカバンを手に取って
見せつけるように振って見せた。
『まあ、よかったね。
両想いのくせに やたらと時間かかったけど。』
『え・・・・・・?』
『は・・・?何?どういう事??』
『そういう事、だよ?』
ふふん♪と笑うと、孝之介は
「じゃあね、お幸せに」と教室を出ていった。
『『・・・・・・・・・』』
しばらく、呆然と動けない俺たち。
そして、
はた・・・と、あることに気づいた。
アイツ・・・入ってくるタイミング・・・
良すぎなかった?
『───あぁ!アイツ!覗き見してた!絶対!』
『え?え?ウソッ!み、見られちゃったっ・・////?』
あたふたする佑真。
その仕草も表情も かわいい・・・
けど今はそんな事を言ってる場合ではない。
くそぉ。
あのヤロウ・・・!
でも・・・佑真と気持ちが通じ会えたのは
孝之介のおかげだし・・
・・・・・・・・・
仕方ない・・・。
今回は、許してやるか。
☆ ☆ ☆
『佑真、帰ろ?』
『あ・・・う、うん/////。』
『今日、うち来る?』
『うんっ!行くっ!』
久しぶりに見た 屈託のない
佑真の笑顔。
願わくば、ずっと
こんな顔で笑っててほしい。
俺の となりで。
~同級生のキミと。☆おわり~
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