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第6話 幼なじみ 再会 ②

竹刀を袋にしまい、何事もなかったかのように 路地を歩き出す慎之介。 ―― っつーか、俺も無視っすか!? ちょーっと待ったぁぁっ!! 「ま、待って! アニキーー!」 俺はサクサクと進む慎之介の足に必死で 縋りついていた。 「……なに?」 俺の存在に今気付いたとでもいうように 慎之介が足に絡まる俺を見下ろす。 そんな冷たい一瞥をくれたあと、 またサクサク歩き出す。 「わーーっ! 待って! お願いします!   この俺を……男にしてやって下さいッ!」 「って、お前……オカマかゲイなの? それとも、  俺に筆下ろしして貰いたい、とか」 「あ、い、いえ。そういう意味じゃないです。お、俺、  桐沢洵って言います。柊さんに惚れました!   舎弟でも子分でも、パシリでもいいんであなたの傍に  置いて下さい」 「わーりぃ。そういうの間に合ってるから」 「じゃあせめてさっきのお礼、させて下さい」 「そーゆうのも間に合ってるから」 返事早っ! 「お、お願いします! 何でもするから!」 「…………」 しつこく縋りつく俺にうんざりしたような 顔をしてから、慎之介は言った。 「ホントに何でも?」 「何でも!」 「なら、今すぐこの場で俺の咥えろって言われたら、  出来るか?」 今にして思えば、あれは慎之介がしつこい俺を 諦めさせようとして言ったんじゃないかと思う。 でも、その時の俺はそんなコト考えもしなかった。 「喜んで!」 その時の俺は、慎之介から気にかけて貰うべく、 とにかく必死だった。 ―― ってゆうか、いつもは悪たれ共に無理矢理 やらされてたフェ*も、憧れの柊慎之介のを できるんだと思ったら、嬉しくてドキドキした。 俺は縋りついたまま膝立ちになって、 慎之介のズボンのファスナーを下ろす。 『ちょっ! おまえ……っ、マジかよ』 慎之介のモノを口に含むと、 無表情だった彼がちょっと眉をしかめた。 俺の口が気持ちいーのかな?  って思ったらすげー嬉しくなって。 固くなりはじめたそれを喉の奥まで咥え込む。 「―― は……クソ……ヤベぇ……」 彼の切羽詰まった言った声にゾクゾクした。 慎之介のソレはがっちりした体型の通り すげーデカくて。 俺のなんか比べるまでもなく、 他の誰より雄々しい。 すっかり固くなったそれは口いっぱいで ちょっと苦しかったけど、 そんな固さや大きさまで超クールとか ますます萌えちまって、 俺は一生懸命目の前の……にしゃぶりついてた。 溢れる唾液も気にせず、 夢中になってジュパジュパ舐めてたら、 慎之介の手が俺の頭を引き離そうとする。 「も ―― もう、出るっ。離せ」 俺は慎之介のなら飲んでもいいと思った。 だから、自分の後頭部へ置かれた慎之介の手は どかして、慎之介のジュニアを尚も強く 吸いまくった。 「こ、こいつ ―― ふざけんな」 上目遣いに慎之介を見つめ、ニッコリ、 得心の微笑み。 「う”、マジ、やば ―― イク……」 『……んむっ……』 根本までずっぽり咥え込んだモノが口ん中で 大きく膨らんで、熱いものが噴き出した。 ドクンドクン ――と、何度も吐き出される。 頑張って飲み込もうとしたけど、 予想外にいっぱい出て口から溢れて顎から喉に 垂れていっちまった。 あ~ぁ、もったいない……。 それにしても、量は然ることながら、 濃度もハンパなかった。 他の連中のそれを口ん中に出されんのは すげーイヤだったのに。 慎之介のそれはもっと欲しいと思った。 俺は少しでも残ってないかと思って、 全部吸い出すように、しつこく丹念にそれを 舐め続けた。 「まこと……だっけ?」 お、俺の名前覚えてくれたんだ! 嬉しい……。 「なんかやけに慣れてねぇ?   いつもこんなコトしてんの?」 いつまでもしゃぶり続ける俺を引き剥がして、 ナニをしまいながら慎之介が言った。 「あ、ハイ。俺、新学期に越してきた新顔なんで、 先輩たちのさせられてるんです。あ、あの…… 気持ちよかったですか?」 「まぁな ―― でも……」 「―― でも?」 「てめぇも漢(おとこ)ならボコられて肋骨の2本や  3本へし折られようと野郎のチ*ポ自分から進んで  咥えたりすんな。胸糞悪くて反吐が出らぁ」 って言い残し、何事もなかったよう、 颯爽とこの場を立ち去って行った。 ”ボコられて肋骨の2本や3本へし折られようと” か ―― それは理想論だよ、慎之介。 そりゃ俺だって好きでもない野朗の 性処理やらされんのは嫌だから、最初のうちは 拒否してたさ。 でも、拒否してボコられて出来た傷より、 お母さんとかお兄ちゃんに心配かけて、泣かせて しまった心の痛みの方が何十倍も痛いんだ。 それに、俺、連中の相手をするようになってから はっきり気付いたんだけど。 男、嫌いじゃない。 例えば街を歩いてる時も、自然と視線が向かうのは カッコいい男の人だし。 初めて通学電車の中で痴漢に遭った時は、 見ず知らずの人に触られてるという嫌悪感より、 自分以外の手で果てる何とも言えない快感を覚えた。 あの、偶然の再会から早や3年。 慎之介はNo.1・ホスト。 俺は多少偏差値が高いだけの平凡高校生。 慎之介と俺はお互いのアパートを行き来しては 一緒に飯を食ったり・酒を飲んだり……そしてたまに さっきみたいな展開になって、お互いを慰め合う、 そんな関係になったが ”まだ”というか”未だに” というか……禁断の一線は超えていない。

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