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第2話
『まーきー!』
『なんですか!俺は知りませんよ。』
『つーめーたーいー!』
昼休憩、ウダウダ言いながら牧の後を追う。
『春田さん、うるさい。自分が言ったんでしょーが。』
近くの公園のベンチにつくと牧が座った。
その隣に腰掛けながら俺は溜息を吐く。
『とりあえず、コレ。はい、食べる!』
牧に手渡された弁当の蓋を開けた。
牧とはルームシェア?同棲?していて、毎日弁当を作ってくれる。
弁当どころか家事全般は牧がしてくれる。
溜息を吐きながらも牧の弁当が美味すぎてがっついた。
『は〜るたん!』
『ゴッホゴッホゴホ…!』
イキナリ聞こえた声に驚いてご飯を詰まらせてしまった。
『ぶ、ぶ、ぶ、部長!?』
『来ちゃった!』
ニッコリ笑いながら俺の隣に部長が腰掛ける。
『いやいや、来ちゃったって…』
『部長、来ちゃったって何しに来たんですか?』
少し怒り気味の牧が部長をにらみつける。
いや、このシチュエーション前にもあったんだよな…
本店の屋上で牧と部長が俺の取り合い?ってか、いつの間にか俺のキライなところを言え!合戦みたいになってたんだけど…
『何しにって、はるたんとお昼食べに来たんですぅ〜。』
『はぁ?今は俺が春田さんと食べてるんですけど。』
なんじゃこりゃ…
また始まった…
ここはそぉーっと逃走…
そう思い二人に挟まれている俺は立ち上がろうとした。
『春田さん!』
『はるたん!』
その途端、ガシッと両腕を掴まれて再び座らされる。
もうなんなわけ…。
泣きそうになりながらも三人でのランチタイムを楽しんだのだった。
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