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ⅩⅣ

  浮かびあがるそんな言葉が似合いそうな浮遊感に僕の心は意識を奪われる。 久しぶりに心が満たされた状態で大好きな雪梅とセックスをしたら、モノのみごとにいっかいイッただけでぐずぐずになって、哭かされ捲った。天夢はご満悦で、「ねぇねぇ、母さま、気持ちイイ気持ちイイ?」となん度も訊いてくるのだ。そんな天夢の手にはホームビデオ、もう片方の手は雷梅の噂に聞いた巨根を握り締めていて、僕と雪梅のエッチに物凄く興奮しているようだった。 しかも、天夢くん、ふたりっきりでしようと物凄く恥じらって抵抗する雷梅に「あのね、雷梅、僕も母さまのように気持ちよくおちんちんで哭かされたいの~」といわれたら、雷梅のエロスイッチはガッツリ入って、アレほど人前ではと拒否っていた雷梅が僕らの前でセックスを始めるのだ。二本の指で天夢の蕾を解かすのだけど、そういえば、雷梅の巨根って天夢のソコに収まり切らなかったんじゃなかったっけ?と思ったら、案の定、指だけで天夢を哭かしてとろとろにさせていた。天夢も視姦されているという興奮からか、物凄く感じているようだった。可愛い天夢のイキ顔をみれて、僕は満足で雪梅に哭かされることに集中する。 結羽は結羽で曾祖父の身体をぎゅうと握り絞めて僕と天夢がアンアン哭かされていることに物凄く喜んでいた。そして、天夢が持っていたホームビデオを天夢から授かると、僕と天夢をいろんなアングルで撮っていた。 「ああ、母さま、天夢兄さま、素敵~♪」 そういうけど、結羽は僕のことを狙っているのにこんなに悠長なことをしててイイのだろうか?とちょっと心配になる。雪梅のことはもちろん大好きだけど、結羽のことも大事なのだ。天夢より結羽ひいきになるのは、やっぱり結羽の中に雪梅の血が交ざっているからだろう。 「ほらほら、母さま、こっちみて♪」 雪梅の雄が弾け、どくどくと流れ込んでくる瞬間の僕の顔をみたいらしく、結羽は僕にそういう。だけど、ソレを雪梅に邪魔される。外野は黙ってろという顔で結羽を諌めるのは、父親というよりも「コレは私のモノだよ!」という顕れだろう。大人気ないとは思うけど、僕はそんな雪梅にきゅんきゅんして物凄く雪梅のおちんちんを絞めつけてしまう。ソレがまた、雪梅の雄に火をつけることになったようでほぼいちにち雪梅に抱かれることになった。物凄く幸せで僕は足腰が立たないのに、もっと僕を求めてなんていってその夜も美味しく頂かれた。 天夢はグロッキーしたようで雷梅に横抱きにされてホテルの自室に運ばれていた。僕と同じ遺伝子なのに、成長や体力が違うのは個々としての遺伝子の働きがあるのだろうか?と思った。 ソレはとにかく、僕は次の日も雪梅に愛されて家族旅行最終日をホテルで過ごして、執事長が乗ってきた自家用機で帰ることになる。だが、曾祖父は商談を無事に終えた父様と意気投合したらしく、父様の仕事についていくという。そして、曾祖父は結羽に向かって成人したら張家の家長の座を譲ろうというのだ。僕と結婚すると意気がっている結羽にソレは無理なんじゃないのかと思っていたら、結羽はあっさりと引き受けていた。 おいおい、大丈夫なのかと僕は思って、「結羽、僕と結婚するなら張家の家長は継げないよ?」と聞くと、結羽は「ああ、母さま、ゴメン。僕、母さまよりも好きな人ができたの♪」というのだ。「その人と結婚して張家の家長を継ぐから心配しないで」とまでいわれたら、僕の方が子離れできない。 「結羽、酷い。僕のことを捨てるの!」 「捨てるって大袈裟な。母さまには大好きな父さまがいるでしょう」 そういって、まったく聞く耳を持ってくれない。僕は悲しくなって、雪梅に抱きついた。 「結羽が僕は要らないっていう!!」 「ああ、そうだね。だけど、その分、私が愛してあげるからそう拗ねないで」 おとついとはまったく違う物凄くにこやかな顔で雪梅はそういって、結羽の言葉をあっさりと受理してしまう。 「ところで、その好きな人って誰なんだい?」 おとついまでは僕にぞっこんだったのに、手のひらを返したようにそういわせた相手が気になるみたいで、雪梅はそう結羽に聞く。僕もどこの骨の馬なのか解らないヤツに大事な大事な結羽を渡したくないから、べそべそと泣いていたけど、耳だけはしっかりと傾けた。 「ああ、この人だよ。もう本当に神さまがいるっていうんなら感謝したいよ」 みて、母さまが鏡から飛びだしたみたいに母さまそっくりなの♪と結羽はスマホの画像を雪梅と僕にみせてくる。保存の日づけからソレは僕が雪梅にアンアンと哭かされていた昨日の昼間だった。背景からして泊まっていたホテルのロビーのようだった。ランチを食べにホテル内にあるレストランにいくにはロビーに降りないといけないらしく、そのロビーであったらしいのだ。 僕にそっくりといっても、天夢ならまだしもそう似た人間なんかいないと僕は半信半疑、スマホの画像をちらっとみる。雪梅は物凄くガン見でスマホの画面を割りそうなくらいスマホを掴んでいた。僕は僕であまりの驚きで、完全に言葉を失っていた。 「どう、天夢兄さまよりもクリソツでしょう?名前はね♪晏佳(はるか)・ヱ・ユーウィっていうの」 ハルちゃんって僕は呼んでいるんだけど、ハルちゃんは僕のこと、ゆうちゃんっていうの♪と物凄く恥ずかしそうに結羽は身体をくねくねとさせていたけど、僕はさらに言葉を失う。絶句とはこのことだと思った。そう思ったのは、晏佳・ヱ・ユーウィが僕の母親だからだ。母様、なにしてんの!と怒鳴りたいけど、母様相手なら結羽を手放すのは致し方ないと思うのである。そう、僕は天夢と同じように、晏佳・ヱ・ユーウィだけの遺伝子でできているのだから、オリジナルに敵うハズがないのだ。 「天夢くん、黎くん、雪梅、帰ったら結羽くんの親離れを祝おうじゃないかい♪」 事情を知らない雷梅は物凄く嬉しそうにそういっているけど、「ところで、お付きあいは遠距離になのかい?」と微笑ましいという顔でつけ足すと、「お付きあい?もううなじ噛んで番になったからあとは結婚するだけだよ?」と当然のように応える結羽に目をひんむかれていた。また。 「来週、引っ越してくるから、あの屋敷で住んでイイよね♪」 そう、雷梅に訊いている。誰に似てこんなに手が早いんだと嘆いている雷梅は、「僕も早く雷梅にうなじを噛まれて番になりたいな♪」と発情期くるまで待てない的なことをいう天夢に還付なきまで止めを刺されていた。育て方を間違っていると僕と雪梅に噛みつくが、お門違いもイイところだ。育てたのは執事長だと指差すと、雷梅は執事にさんざん文句をいっていた。 そんな雷梅を横目に、さすが、黎たちの息子だなと父様と曾祖父が感心していたとはいわない。 「ふぉふぉふぉ、そういうことじゃ。わしは引退して隠居生活じゃわい♪」 他者でなと手を振る曾祖父とまた顔をみにいきますねと挨拶をする父様は、空港のロビーで別れた。雷梅にこってりと搾られていた執事長だけど、「解りました。部屋の準備をしておきます」とだれよりも凛々しくキリッと構えている。僕は物凄く嫌な予感しかしなかったけど、コレも宿命だと久しぶりに会う母様に哀れみを送った。 そして、天夢も結羽も物凄く満足いく旅行だったらしかったようで、また家族で旅行をしようねといっていた。 最強なのは息子♂でした!! END  

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