66 / 130

8-9

内風呂での入浴を早々切り上げ、バスタオルで体を拭かれて。 眼鏡をかけさせられ、どうせ裸になるのに何故かまた浴衣を着せられて。 天井の明かりを落として行灯風の間接照明にぼんやりと照らされる和室、丁寧に敷かれた布団の上。 松本に信じられないところを舐められて久也はつい喉を反らした。 「あ……そんなとこ……」 食事前に大浴場ですでに洗髪を終えていて、先程の入浴で少し毛先が濡れた髪を枕に押しつけ、久也は頬を真っ赤にする。 「きたない……だろ」 「いーえ、だって、お風呂に入ったばかりじゃないですか」 自分はボクサーパンツ一枚で、剥き出しの肩から仄かな湯気を立ち上らせながら、松本はくすっと笑う。 「足湯のときから気になってたんです」 久也さん、足の指、弱いんでしょ? そう言って、持ち上げた片足のふくらはぎと踵を両手で支え、足の親指をぴちゃりと口に含む。 口腔でねっとり舌を這わせて付け根まで潤す。 「ん……っ」 「これは……盲点でしたよね……今まで素通りっていうか……気づきませんでしたもん」 口に含まれた状態で喋られるとむず痒さに拍車がかかる。 浴衣の合わせ目から大胆に片方の太腿を曝した久也は、大きく身を揺らし、松本を仰ぎ見た。 松本は一本一本、足指に執拗に舌を絡ませていく。 時に添えた片手でふくらはぎを官能的に揉み込んで、内腿を軽く撫で擦ったりもした。 なんていやらしいマッサージだろう。 「こっちもしてあげますね」 敷布団に休めていた方の足へマッサージが移行する。 そっと持ち上げて、器用によく動く舌を各足指にじっくりと這い回らせる。 「ん……ふ……」 ぬるぬるした舌先に捕らわれて、むしゃぶりつかれて。 足の裏を伝う唾液の感触にまで刺激を覚えてしまう。 「可愛いですよ……久也さん……」 ふくらはぎから太腿にかけて何度も撫で回される、そのさり気ない愛撫がもどかしい。 不意に力を入れて肉を掴まれた際には肢体がびくりと波打った。 ああ、もっと。 もっとほしい……。

書籍の購入

ともだちにシェアしよう!