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 ブランシュネージュの定休日は月曜日らしい。ということで、次に智駿さんと会うのは日曜の夜に決定した。それはもう、楽しみで仕方なかったけれど、やっぱりエッチのときのことが気になる。まあ、多分次に会うときにする可能性は低いとは思うけれど……念には念を押して、俺はひとり智駿さんを受け入れられる訓練(?)を続けていた。ちなみに、三日ほど続けたところ、ローションを使えば指3本は入るようになってきた。相変わらず感じはしないけれど、あともう少しでスムーズなセックスをできるまではお尻の穴は拡張されるんじゃないだろうか。 「梓乃~?」 「えっ?」 「なんかあった?」 「なんで?」 「なんか最近ぼけーっとしてね?」  授業中とか、ときには誰かと話しているときなんかも智駿さんのことを考えてしまってぼーっとしている俺を、彰人は不思議に思ったらしい。訝しげな顔をして、尋ねてきた。最近の俺はとにかく調子が悪い。ぼーっとしてしまうのもあるし、アブノーマルなオナニーをしていることがなんだか後ろめたくて、友達と顔を合わせられない。もちろん、そんなことを言うことなんてできるわけもなく、どこか変な俺に気付いた友達は心配してくれていた。 「わーかった! 彼女できた?」 「えっ」 「ほら、この前スマホみてにやけてたことあったし。彼女できたんでしょ」 「……、まあ……、お付き合いしている人は、いる」 「おー! 早く言えよー!」  彼女、ではない。けれど、大好きな人と俺はお付き合いをしている。俺は大学にはいってからはやたらと勢いに乗っていた一年生のころに女の子と数人付き合ったきり、二年になってからは誰とも付き合っていない。だから、こういった所謂恋バナというのをするのが久しぶりで、恥ずかしかった。 「どこで会ったの? この学校?」 「いや、社会人。その人の働いているとこで会って、まあ、付き合うことに」 「年上⁉ 意外~」 「……そうかな」  完全に彰人は俺の相手を年上の女性と思っている。俺の相手は男の人だよ、ということは隠すつもりではないけれど、わざわざ自分から言うつもりもないから俺はそれについては黙っておく。大学生にもなると、周囲の人たちはなんでもオッケー!なんてノリで何かを否定することも少ないし、なんでも寛容に受け入れてくれるようにはなるけれど、言うタイミングは今じゃないかなー、なんて思った。こんな、大勢の人がいる大講堂とかじゃなくて少人数で飲み屋にいったときに、さらっと言ってしまおうと思う。 「でもよかったね! なんかおまえの顔、幸せオーラで溢れてるわ」  エッチについてとか、悩みは尽きないけれど、なんだかんだ俺は幸せだ。

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