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 智駿さんの家に帰って、シャワーとかをすませる。今日、たくさんお尻をいじられるんだとわかっていながらだと、ずっとドキドキしっぱなしだった。二人ともシャワーを浴び終えて、なんとなくテレビをみているときも、俺はずっと智駿さんのことを考えていた。  リラックスした体勢で座っている智駿さんにぺったりと寄り添うようにして俺は座って、そして智駿さんがそんな俺の肩に腕をまわしてきている。この体勢……ほんとうに智駿さんのものになったみたいで気分がいい。でも智駿さんがのんびりとしすぎていて、いつエッチしてくれるんだろうと俺はそわそわしてしまう。ひっきりなしにお尻の穴が疼いているから早くエッチしたいんだけど……と思いつつそれは言い出せない。だってエッチしよう、って今日俺が言ったら「お尻いじめてください」って言ってるようなものだし。そんなドエム発言、なかなかできない。 「梓乃くん」 「……はい?」 「エッチしたいの?」 「えええっ⁉」  あれ、声にでてたかな。智駿さんはやく抱いてって頭の中でずっと言っていたから、もしかしてぽろっと口からでてた……? スパッと思っていることを言われて俺がきょどっていれば、智駿さんは困ったように笑う。 「だって、ずっと僕の匂い嗅いでるんだもん」 「へっ……」  言われて、俺はぱっと智駿さんから離れていった。無意識だったけれど……言われてみれば俺、智駿さんの首筋の匂いずっと嗅いでいた。そんなくんくんなんて変態臭く嗅いでいたわけじゃないけれど、智駿さんの首筋に顔をくっつけて、呼吸のたびに入り込んでくる智駿さんの匂いにうっとりしていた。  智駿さんの匂いを嗅ぐと、発情してしまう。智駿さんにされたあれやこれやを思い出してしまうから。智駿さんはそんな俺の発情を感じ取ってしまったんだと思う。 「あっ、あの……」 「可愛い可愛い。わかった、ちょっと待ってて」  恥ずかしい行動をしてしまった俺を変な目でみることはなく、智駿さんは頭を撫でてくれた。そして、立ち上がって部屋の隅に置いてあった紙袋を取って戻ってくる。 「あの、これ……」  恐る恐る中をみて、俺はカッと全身が熱くなってゆくのを感じた。中に入っていたのは、ローション。俺のお尻をほぐすための道具。  どきっとした。智駿さん、今日、本当に俺のお尻をいっぱいいじるつもりでいたんだって。 「おいで、梓乃くん」 「あっ……」 「いっぱい可愛がってあげるね」  智駿さんがベッドに座って、ぽんぽんとシーツを叩く。あ、はじまっちゃうんだ……そう思って恥ずかしくなった。ゆっくりと、立ち上がって智駿さんの隣に座る。 「んっ……」  ぎゅっと抱きつかれて、そのまま押し倒された。そしてキスをされて覆いかぶさられて、俺はすっかり智駿さんに閉じ込められる。全身が智駿さんの熱で包まれて、暖かくて、幸せで……俺は恥も忘れて智駿さんに甘えだしてしまう。 「あ……、ん……ちはや、さ……」  俺も智駿さんの背に腕を回して、身体をすり寄せて。ぴちゃぴちゃと音をたてながら舌を絡め合う。好き、好きって頭の中で言いながら智駿さんにいっぱい甘えた。 「んっ……」  シャツの中に、手を入れられる。お腹のあたりをくるくると撫でられたりマッサージするようにしながら智駿さんの手は上に上にとあがってきて、シャツがめくりあげられていく。はあはあと吐息を交えながら服を乱されていくと、ああ、これ、エッチっぽいなぁ、って思って興奮した。 「あっ……」  唇が離れていく。すうっと濡れた唇を空気に撫ぜられて寂しく感じて、そんな切ない声をあげたら、智駿さんににっこりとほほ笑まれた。もっとキスして、って目で訴えたけれど、智駿さんはそのまま俺の首筋を軽く吸い上げる。 「あんっ……!」 「……マーキング」 「ちはやさんっ……」  ちゅ、ちゅ、と音をたてながら何度も何度もそれをされた。痕、をつけられているらしい。智駿さんにマーキングされるなんて最高っ……て幸福感に浸って、俺はそのマーキング行為にすらも感じてしまった。ちゅ、とひとつ痕をつけられる度にビクンッ、て腰が跳ね上がる。 「あっ、あっ、あーっ……!」  ちゅーっ、と長く吸われると、俺は仰け反って身体を震わせた。もはやこれ、敏感なんて域じゃないと思う。身体が感じているっていうよりも心が感じてしまっていて、智駿さんに触られるとどこを触られても感じてしまっている。  痕、つけられている……痕、……俺、智駿さんのモノになってる……!  歓びに満ち溢れる身体が、純情に、淫乱になっていった。ただ痕をつけられているだけなのに俺の身体はいやらしく変わっていって、乳首はぴんっと勃っちゃうしアソコは濡れ始めるし。胸を撫でられるとこりこりになった乳首が擦れて、腰を揺らすと濡れたパンツがぬるっとして。自分で感じ取る自らの身体の変化に、俺はひとりで興奮してしまう。俺、智駿さんのこと好きすぎてこんなエッチなことになってるんだ、って。 「んんっ……!」  ずっ、と身体を引っ張られる。そして身体を起こされてベッドの上に座った智駿さんに後ろ抱きにされる状態になった。 「んあっ……あっ……」 「梓乃くん、はじめるからね」  智駿さんが俺の乳首をぎゅうっとつまみ上げながら、パンツの中に手を突っ込んでくる。乳首をこりこりってされて、きゅんってヒクついたお尻の穴のいりぐちを、智駿さんの指がぐぐっと押し込んでくる。 「ぁんっ……!」  いりぐちのあたりを、くちくち、と智駿さんはただ弄ってきた。指の第一関節も挿れないくらいにほんのちょっとだけなかに挿れてきて、だしたり、いれたり、穴をとんとんと叩いてきたり。ひくん、ひくん、っていっぱいヒクついているのに智駿さんはなかなか奥にくれない。乳首をきゅううって引っ張り上げるとヒクヒクッて激しくソコが痙攣したから、智駿さんがクスクス笑った。 「ねえ梓乃くん。この一週間、どうしてた? ここ、僕が今日いっぱい掻き回すって知ってて……どうしてたの?」 「ち、はやさ……」 「おしえて、梓乃くん」  ハア、ハア、と息があがってくる。どうしてた、って聞かれても。ずっと智駿さんにお尻のなか弄られたことを思い出して、きゅんきゅんしてましたって。今日をずっと楽しみにしていて、考えるだけでイッてました、って。そんなこと言えるわけないのに。恥ずかしくて恥ずかしくて俺が口ごもっていると、智駿さんが指の動きを早めてくる。くちゅくちゅっていりぐちのところをひたすらにいじくってきて、奥のほうが激しくきゅんきゅんと反応している。 「はぁっ……あぁあっ、ん……あっ、はっ……」 「ねえ、梓乃くん」 「やっ、ちはや、さっ……う、ぅん……」  下腹部がじんじんして、それでもイケなくて。前に奥のほうをぐちゅぐちゅとされて激しくイったときのことを思い出してそれが欲しくなって。智駿さんの腕にすっぽりと収まりながら俺はひくひくと震えて、智駿さんの責めに悶える。でも欲しくて欲しくて、苦しい。イケそうでイケない、その状態がいつまで続くんだろうと思うとクラクラした。イきたい。はやくイきたい、イきたい、智駿さんの腕の中で、壊れたい。 「ちはやさんのこと、かんがえて……きたい、してました……」 「期待して、なにしてたの?」 「えっちなことかんがえてっ……でも、がまんしてっ……きょう、いっぱい、いじめてもらおうって、……たのしみにしてました……! ん、あっ……あぁああっ」  我慢ができなくて、思わず言ってしまった、その瞬間。ずぷっと智駿さんの指が奥まで入り込んできて、奥のほうをぐりぐりと掻き回された。 「あぁっ……! あーっ……!」  ずぼずぼと激しく指を出し入れされて、なかが激しく収縮する。智駿さんの、この、焦らして焦らして一気に責めてくる、このやり方、ずるい。こんなことされたら俺、イきまくってしまう。 「だめぇっ……ちはやさんっ……!」 「だめ? 気持ちいいでしょ?」 「きもち、いい、けど、」 「じゃあやめない」 「あっ……やーっ……」  ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅっ、ていやらしい音が聞こえてきて、股間が揺すられた。俺はあんまりにも気持ちよくて涙目になりながら、ぎゅっと自分の口を塞いだ。快楽のあまり、とんでもない淫乱なことを言ってしまいそうだったから。でも、智駿さんはすぐにそんな俺の手を払った。そしてじっと俺の顔をみつめて、やっぱり俺の感じている顔を観察している。にこにこと嬉しそうに、俺をみている智駿さん。こっちは責めに責められて大変なことになっているのに……真性のドエスだ。

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