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「わ、わあー……」
「ど、どうしたの梓乃くん」
お風呂からあがって、浴衣に着替えをすませて。俺は思わずため息をついてしまう。
……智駿さんの、浴衣姿があんまりにも色っぽかったのだ。すらっとした男らしい体に、ゆったりとした浴衣がたまらないシルエットをつくる。ほどよく開いた襟から覗く鎖骨とか首筋は色っぽくて。夜になったらこの智駿さんに抱かれるんだって思うと、エッチしたばかりの身体が熱くなってきてしまう。
「あ、あの……抱きついていいですか?」
「えっ? いいよ?」
「……やったー!」
きゅんきゅん、どきどき、そしてむらむら。色んな智駿さんへの「好き」を抱えながら、俺は智駿さんに抱きつく。俺のこの心情を知らなければ唐突な行動であるだろうから、智駿さんは戸惑っていた。でも、やっぱり智駿さんはいつものようにくすくすと笑って、結局は俺を抱きしめ返してくれる。
「はは、よくわからないけど可愛い、梓乃くん」
「智駿さん、好きー」
「僕も大好き」
俺はぱっと顔をあげて、智駿さんにキスをした。ちゅーって唇を押し当てるようなキスをすると、智駿さんが俺の後頭部を支えるように撫でてくる。
ああ、かっこいい。ほんとうに、かっこいい。智駿さんと一緒にいると、俺は女の子になってしまう。
「ふふ、梓乃くん。ごはん食べにいこうか?」
「はい……智駿さん」
もっといちゃいちゃしてたいけれど、貸し切り風呂の制限時間も迫っている。物足りない気持ちもあったけれど、エッチはこのあとにもするし。たぶん……すごく、熱くていやらしいエッチ。
「智駿さん……温泉、楽しいね」
「うん」
俺はもう一度智駿さんに抱きつくと、智駿さんの鎖骨に頬ずりをする。幸せ……。ってそんな言葉が頭のなかにふんわりと浮かんできて、俺はふふってにやけてしまっていた。
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