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「あっ、……あ、ふ、ぅ……」  敏感なところを擦りながら、ハケは俺の口の中を責め続けた。唾液がどんどん分泌されていって、口からこぼれそうになる。意地悪そうな顔をした智駿さんに見下ろされながらそんなことをされると、見事に被虐心が湧き上がってきて、俺は感じ始めてしまった。ハケがどこかを擦るたびに、ぴくんっと身体が震えてしまう。 「こんなに感じやすいと……ほんと、不安になっちゃう」 「あ……あぅ、……」  もっと口の中めちゃくちゃにして、って思えば、まるで焦らすようにぬるん、とハケが口から出てきた。ハケが俺の唾液でてらてらと光っている。もっと口の中をいじめて欲しかった……そうぼんやりと思っていれば、智駿さんはぐいっと俺の服をめくりあげた。そして…… 「あぁんっ……!」  濡れたハケで、俺の乳首をぺろんと撫でてきたのだ。 「可愛い声。まさか由弦君の前でこんな声だしてないよね?」 「だし、て、ない……あっ、んんっ、……」  ハケの毛先で、乳首をほじくるようにくりくりと刺激される。絵を描かれているときから勃ってしまっていた乳首を、こんなふうにいじめられると、思いっきり感じてしまう。俺の腰はびっくんびっくんと勝手に動いて、智駿さんから責めに悦んでいた。 「あっ、ひゃあっ、んっ、」 「ふふ、」 「あぁっ……!」  ぱたぱたっ、と智駿さんはハケを素早く動かして、乳首を嬲った。こりこりの乳首がハケで刺激されて、気持ちよくておかしくなる。ここ数日挿れられなくて辛かったからなかを思い切り突いて欲しかったけれど、乳首をひたすらいじめられるのも、やっぱり最高。  ハケでくすぐるように乳首を責められて、俺はもうとろとろになっていた。頭のなかは智駿さんにいじめられる期待でいっぱい。 「梓乃くん。もっと気持ちよくしてあげるから、自分で乳首をつまみあげてごらん」 「あぅ、……そんな、……はずかし、……」 「命令。」 「……はい、……」  いやらしいこと、されるのが大好き。俺は智駿さんにいやらしいことを強要されると、全身がしびれたような感覚に陥って、頭のなかが真っ白になる。きゅん、としてしまう。  俺は命令されたとおりに、乳首をきゅうっとつまみ上げた。こりこりになった乳首をつまむと、ひくんっ、とお尻の穴がヒクついて、腰が跳ねてしまう。そしてずっとつまんでいると乳首がじんじんとしてきて、もどかしくなって、くりくりと刺激したくなるけれど、それは命令されていないから勝手にやっちゃだめだし……はやく、智駿さん、乳首いじめてって、俺は視線で懇願した。 「ふふ、よくできました」 「ふ、あぁあっ……」  智駿さんが微笑んで、ハケで乳首の先をなでてくれる。つまみ上げて堅くなった乳首はほんとうに敏感で、軽くなでられただけでも目の前が真っ白になるくらいに気持ちよかった。俺は腰をくねくねとくねらせて、快楽を受け止めていたけれど、もっともっと、気持よくして欲しい。アピールするようにぎゅうっと強く乳首を引っ張りあげて、そうすれば智駿さんはハケで乳首のくぼみをほじくるように強くくしゅくしゅと刺激してきた。 「あぁ、……あー……」 「顔、とろとろだね」 「もっと……ちはやさん……んあぁ……」  俺はもっと気持ちよくなりたくて、のけぞった。そうすれば智駿さんは片方の乳首から俺の指を軽くはらって、ちゅうっと吸い上げてくる。吸われて、先っぽを下でぐりぐりとされるともう気持ち良すぎて俺は暴れるようにして悶えた。ハケを動かす速さもあがって、乳首にガンガン快楽が蓄積されていく。 「あーっ……あーっ……」  ぐぐっと熱がせりあがってくる。目の前が真っ白になる。  乳首でイッちゃう……やっぱり乳首でイクの、気持ちいい……あ、イッちゃう、イッちゃう…… 「あぁっ……い、く……!」  奥が激しくヒクヒクして、チンコからぴゅうっと精液が飛び出した。俺は枕にしがみつきながら、かくかくと身体を揺らし、イッた。顔をあげて智駿さんは俺を見下ろし、楽しげに微笑んでいる。 「やっぱり、乳首でイッたときの梓乃くんの顔、とびっきり可愛い」 「……は、……は、……ちはや、さん……あの、……」 「はいはい、アソコいじって欲しいんだね」 「はい……!」 「ずっと我慢していたもんね。たくさんいじってあげる」  にこ、と智駿さんが笑うと、俺のアソコがきゅんっとした。智駿さんは俺の脚をぱかっと開いて、つんっ、とアソコを触ってくる。「んっ、」なんて声を漏らして俺がヒクつくと、智駿さんはくすくすと笑った。

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