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*** 「うわ……降られた」  建物から出て来たラズワードは降り出した雨に顔をしかめる。ここのところ、雨が多い。ちょっとしたおつかいを頼まれ街に来ていたのだが、雨が降るとは聞いておらず傘も持ってきていない。 「……!」  どこかで雨宿りしようと辺りを見渡すと、近くにバーのようなものがあった。昼間はカフェになるタイプの店なのか、夕刻前の今でも空いている。 「もしもし? すみません、ハル様……雨が降ってきてしまって、駅も遠いし買ったものが濡れるといけないので少し雨宿りしていこうと思うんですけど……」 『ああ、朝は降るっていってなかったのに、今になって急に予報変わったみたいだよ。夜には止むらしいけど……それまでそっちにいる? もしあれなら迎えをよこそうか?』 「あ、いえ……御手数おかけするのは申し訳ないので、すぐやむようでしたら少しやむのを待ってみます」 『わかった~。気をつけて』  ラズワードはそのバーで雨宿りをすることに決め、ハルに連絡をとる。そうしているうちにも雨は激しくなってきたため、足早に店の中へ入っていった。

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