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「え、ちょっと、あの」 「ここからおまえが魔術を覚えるまで淫魔術をおまえにかけ続けるからな、服が汚れないように」 「汚れないようにって……ちょ、ちょっと……!」  ラズワードがばたばたと暴れていると、腕をぐい、と上に持ち上げられる。そして、ガシャ、と音がした。ぎょっとしてラズワードが自分の手をみれば……手が、ベッドに手錠で繋がれている。 「ま、待っ……そういうこと、俺、他の人としたくない!」 「あ?」 「恋人がいるので!」 「安心しろ、ハメたりしねぇから。俺だっておまえとヤりたいとかべつに思ってねえし」 「……」  レヴィの表情は、あくまで真面目だった。意識しているのは自分だけということだろうか。しかし、ハルに悪いと思ってしまう。魔術の訓練の一環とはいえ、他の人に体を触らせることになるのだから。 「……本当に、魔術を覚えるためだけですからね……」 「わーってるっつーの。ほら、やるぞ」  レヴィは頭をがしがしとかきながらめんどくさそうにため息をついた。  レヴィの手が、ラズワードの胸に触れる。ぐ、と手のひらを押し付けるようにされて、少し息苦しさを感じた。 「これから、俺がおまえの体の中にある魔力を使って淫魔術をつかう。感覚で使い方を覚えろ、いいな」 「俺の魔力をレヴィ様が使うんですか?」 「おう。こうやって肌と肌を触れ合わせて、色々やれば他人の魔力を使うことも可能だ。他人に魔力を使われるときは少し変な感覚に襲われるっていうから、まあそのことは念頭においておけ」 「……はい」  レヴィがじっとラズワードを見下ろし、何やら呪文を唱え始める。そうすると、ラズワードの中に今まで感じたことのないような、変な感覚が生まれてきた。渦に引きずりこまれていくような、高いところから急激に降下したときの浮遊感のような。 「あ……は、」 「術を使うぞ。集中しろ、この感覚を覚えるんだ」 「は、い……」  他人に自分の魔力を使われているからだろう、自分の体が勝手に動いてしまうような恐怖を覚える。ずるずると何かが引っ張り出されるような、そんな感覚と同時に、いつも自分で魔術を使うときの感覚も生まれてきた。この感覚だ、これを覚えるんだ……ラズワードは集中するが、それはそんなには長く続かなかった。変な感覚は消えて、続いて体が熱くなってくる。 「あ……あ、これ……は?」 「淫魔術の効果だな」 「えっ……」 「ためしてみる?」  レヴィはふっと笑って、ラズワードの乳首をつまみ上げた。その瞬間―― 「はぅッ……!」  強烈な甘い電流が、身体を貫いた。視界に、白い火花が飛び散る。 「今ので淫魔術を使う感覚を覚えていれば……熱を冷ます魔術も使えるようになってると思うぜ?」 「あっ! ひゃんっ! やだっ、あぁっ! だめっ……!」 「まーだ覚えてないか……まあ、一回じゃ無理かな」  レヴィは冷静な顔をして、乳首を弄り続けた。ラズワードは為す術もなく、喘ぐことしかできない。何か魔術を使って抵抗しようとしても、快楽に思考を呑まれて、術式を組み立てることができない。 「何回でも教えてやる……ただし、覚えられなかった度に、こうやって身体を虐めてやるからな、本気で覚えろよ」 「あっ、く、ぅ……や、ぁんッ……」  レヴィの口角があがる。瞳が嗜虐に揺れる。愉しんでいる……とんでもないスパルタ教師だ。  レヴィの指先が、ラズワードの乳首を根元からひっぱりあげるようにしてぐりぐりと刺激する。 「だめ、ッ……こりこり、だめ……! やっ、ぁんっ、ふ、ぁッ」 「んー、おまえヤるときは随分やらしいんだなー、剣持ってる姿からは想像つかないわ」 「いく、……! ちくび、イっちゃう、やだ、やだ……あ、あ、あッ……!」 「声の出し方もエロいのなー、なに? そう教わったの? ほーら、イっちまえ」 「ひゃ、あ、あ、イっちゃう、イっちゃう、あ、あッ……!」  びくん、とラズワードは身体を仰け反らせて絶頂に達してしまった。涙目で、はあはあと熱を逃がすように息を吐く。  レヴィはラズワードにのしかかって、にやにやと笑っていた。今までとは全く違う姿をみせたラズワードに、興味津々といった様子だ。 「淫魔術を使ってるとはいえ、イキやすいんだな。乳首イキってどんな感じなの?」 「……っ、」 「ケツイキより淫乱っぽくて見てる分には愉しいわ~。次できなかったらもう一回乳首でイかせてやるからな」  レヴィはただただ愉しそうに笑って、再びラズワードの胸に手のひらを押し当てる。つぎこそ……つぎこそ覚えないと、またこの男に身体を弄られてしまう。 「ま、わかったと思うけど……淫魔術って結構強力だからさ。抵抗手段はきっちり覚えないとヤバイぜ」 「う……」 「彼氏サン以外の人に好き放題弄られるの嫌だろ? ほら、頑張れよ」  レヴィが再び呪文を唱え出す。またくる、そう思って集中するも……やはり、慣れない感覚に気をとらわれて、覚えることができない。先ほどよりは魔術を使う感覚をものにできるような気がするが…… 「は、あ……」 「治してみせろ」 「……っ、」  完全に淫魔術を理解はできなかった。悔しそうに視線を泳がせるラズワードをみて、レヴィがあーあーとわざとらしい声をだしながら笑う。 「はい、できなかったから、次のおしおき」 「や、やだ……」 「甘やかしは、なし」 「あ……ふ、ぁあッ……」  レヴィがラズワードの乳首を口に含む。そして、根元を甘噛みして引っ張り上げた。舌先で乳頭をくりくりと弄りながら、歯で根元をぐいぐいと刺激する。もう一方の乳首は指でぎゅっと強くつまみあげてやった。 「あ、あ……ひっぱるの、だめ、ぇ……あ、あぁ……」  ラズワードの身体がぐっと弓反りになる。手首を繋いだ鎖ががしゃがしゃとやかましい。レヴィはぐずぐずになったラズワードの顔を見上げるように顔をあげ、目を細めた。少し赤く腫れた乳首をぺろりとひとなめして、にやりと笑う。 「気持ちいい? 乳首虐められるの」 「きもち、いい……きもちいい、ちくびきもちいい……」 「あ、はは! いいねぇ、強めにつねられるの、好きなんだね。とんだドエムじゃん! 嫌いじゃないよ~マゾ虐めるの愉しいから」 「あ、ふ、ぁああー……! やぁ、だめぇ……」  両方の乳首を、ぎゅーっ、とひっぱる。そしてぐりぐりと円を描くようにまわす。  目を蕩けさせ、だらしなく開いた唇からとめどなく甘い声をこぼし、たまらないといった表情。ラズワードははやくも二度目の絶頂をむかえようとしていた。 「ほら、もっと虐めてやるよ。好きだろ、虐められるの。このド変態」 「すき、ぃ……いじめられるの、すき……ふ、ぁ……ぁ、あっ、いく……ッ」 「あー、これケツでイったらどうなるのか見てみたいねぇ。まあ、それは許してやるけどさ、間男にはなりたくないんでね」  意地悪に笑ったレヴィの声がラズワードの耳に届く。 「あ……ぁあ……」 「何回イクの? はやく覚えないと……壊れちまうかもしれないぜ?」

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