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*** 「わっ、それで波折、鑓水くんの性奴隷になっちゃったんだ!」  その日の夜。波折から鑓水のことを聞いた男が愉しげに笑った。波折は裸で首輪を装着している、といった格好をして、男の胸板に頬を預けている。からからと笑う男はそんな波折の頭を撫でながら、煙草を咥え、火をつけた。 「思ってた以上に行動が早くて鑓水くん、イイねー! っていうか想像よりアグレッシブな奴でおじさん嬉しいよ」 「……今日の慧太……ちょっと怖かったです」 「いやいや、あれはそういう奴でしょ! ドロドロしたもん腹に抱えてる顔だありゃあ」 「そうなんですか?」 「いいじゃん。酷い脅しされながら犯されるの、興奮したでしょ?」 「……」  こく、と波折が頷くと、男がまた笑う。 「それにしても波折……神藤くんのことはあれだけ拒否ってたのに、鑓水くんのことはアッサリと受け入れたね」 「……だって慧太は……俺が裏切り者だと知ったとしても、傷付かないでしょう。躊躇いなく俺を裁くことができる奴ですよ」 「ふーん。おまえに純粋な好意を抱いてるわけじゃないから別にいいってことねー」  部屋の中に煙草の匂いがたちこめる。波折の周りの人間で、煙草を吸うのはこの「ご主人様」だけだった。だから、波折は煙草の匂いがたまらなく好きだった。煙草の匂いに包まれると、それだけでイジメてもらえているような気がしたからだ。  波折が煙草の匂いに縋り付くように、男の胸に頬ずりをする。ごろごろと喉でも鳴らすような勢いでそんなことをしてくる波折を、男はよしよしと撫でてやる。 「で、性奴隷にされちゃった感想は? 何されるんだろうね? 学校でもエッチなこといっぱいできるかも」 「……嬉しいです。いっぱい酷いことれたい」 「あっは! このド淫乱」  はあ、と頬を赤らめる波折の表情は、これからに期待を持っているようなものだった。男はそんな波折をみて、愛おしげに微笑む。そして波折の秘部に手を伸ばしてなかを弄って、波折の唇から溢れた儚い嬌声をBGMにしながら、煙草の味をのんびりと堪能したのだった。

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