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「波折」 「ん? わっ、」  鑓水はくるりと身体を反転させると、波折に覆い被さった。腕をついて自分とシーツの間に波折を閉じ込めると、息がかかるほどに顔を寄せる。 「……好きだよ、波折」 「け、慧太?」 「ほら、おまえも……好きって返して」 「うん……慧太、好き」 「俺もだよ、波折、好き」 「んっ……」  低い声で「好き」と囁き、鑓水は波折にキスをする。そして、顔をあげてみれば波折がかすかに顔を赤くしている。 「好きだ、波折」 「お、俺も……好き、だよ。慧太」 「波折……」 「んーっ……」  「好き」とキスの繰り返し。至近距離で好きと囁けば、波折は照れたように目をそらし出す。初めて想いを受け入れてもらえた夜のように、波折に恥じらいが生まれ始めた。いつもの淫乱も可愛いが、こうなった波折もまた可愛いのだ。鑓水は何度も何度も「好き」攻撃を繰り返してゆく。 「やだ……慧太、あんまり、好きってばっかり言わないで……」 「どうして?」 「だっ、だって……慧太……かっこいい……」 「んー? 俺が? 顔かっこいいもんなー?」 「……真面目な顔で、そんな低い声で好きって言われると……おかしくなりそうなる」 「だって好きなんだもん、しゃーねーじゃん。ほら、波折。おまえも言うんだよ?」 「好き……慧太……」 「俺も波折を愛しているよ」 「あっ、……んっ……」  波折の声色が段々と上擦ってゆく。ためしに左胸に触れてみれば心臓がバックンバックンといっていた。ああ、いい感じだ。雰囲気が甘くなってきた。まずは雰囲気だけで波折をとろとろにしてやろう。 「波折……」 「ひゃっ……あ、ふ……」 「今日さ、俺に「好き」って言いまくって。そうしながらエッチしようか」 「え、えー……はずかしい、から……」 「ん? さっきはサラッと好きって言ってくれたじゃん?」 「わ、わかんないけど、……慧太がなんかすごく言ってくるから……なんか、……その……」 「ふ、可愛いな、波折。好き」 「ううっ……やだ、慧太……」  波折は実は俺のとこ好きなんじゃねーの、とか自惚れそうになる。そうじゃないにしても、もう一押しで堕とせそうな、この感じ。ギリギリな感じがすごく燃えて、いい。 「波折。俺、おまえのこと本当に愛しているんだよ。おまえのことが欲しすぎて苛々しちゃったけどさ、おまえのことがとにかく好き。どろどろに甘やかしたい」 「んんっ……けいた……俺も、けいた、大好き。えっと……あの……あんまり、見ないで」 「そんでさ? 波折。おまえのこと好きだからエッチでめっちゃ気持ちよくなって欲しいんだよね、波折。他の男なんかとやるよりも俺とのエッチで感じまくって欲しいの。わかる?」 「えっ? けいた……けいたのエッチ気持ちいいよ?」 「そう。あのな、波折。俺、今日はおまえのこと甘やかしたいんだけど、セックスは優しくできそうにねぇや」 「えっ、えっと……い、イジメてくれるの?」 「泣き狂わせてやる」  鑓水はふっと笑うと波折のカットソーをめくりあげた。お風呂からあがりたての波折の肌はいつもよりもつるつるぴかぴかとしていて、綺麗。乳首なんかはピンクにぷっくりと膨れていてすごく可愛かった。まじまじとそんな身体を見つめていれば、波折は恥ずかしそうに鑓水のことを見上げてくる。 「波折。好き」 「あっ……んっ……けいた、……すきっ……」  鑓水は波折の乳首とちゅっと吸い上げた。ぷくぷくとした乳首は口に含むと楽しい。舌でころころと転がしても、歯でくにくにと甘咬みしても、弾力があって可愛い。ちょっと刺激を与えるだけで波折は「あぁんっ……」って可愛い声をあげるから、どんどんイジメてあげたくなる。  今日の鑓水の目的は、波折に潮を吹かせることだった。「ご主人様」の前で吹いておいて自分の前で吹かないなんてプライドが許さない。波折が風呂にはいっているあいだ男に潮を吹かせる方法を調べていた鑓水は、ぎゅ、と波折のペニスの根本を握った。そして、尿道のあたりをぐにぐにともみはじめる。男の潮吹きには焦らしが大切らしい。あとは尿道や前立腺を刺激しまくって、運がよければできる。とりあえず波折はイキやすいから、と鑓水は波折のペニスの根本を掴んで波折が出さないようにして焦らしをはじめる。

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