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第75話

Side玲 長い長い…………夢を見ていた気がする……………… 朱雨に拒絶されたあの日…………俺は胸の痛みに耐えられなくて外へ飛び出した 朱雨のあの冷たい顔に…………耐えられなくなった 嫌われるのが怖くて………… 好きだと思われていることを知られることが怖くて……………… 自分は……好かれていると思っていたんだ…………… 笑顔も見せてくれるようになったし、辛い時は辛いと正直に言ってくれるようにもなった 信頼もしてくれていたと思う……………… だから、勇気をだして迫ったんだ…………………… なのに…………帰ってきた反応は拒絶だった どこかでそりゃそうだ……と思っている自分もいる あんなに昔、朱雨と仲が悪かったのに好かれるはずがない、と……………… だが……………………どうしても好きになって欲しかった……………… 朱雨を………………愛してしまったから………… 俺は………………ひたすらに走り続けた……………… 朱雨のいないところに逃げたくて………… 朱雨を忘れたくて…………………… だから…………気が付かなかったんだ………… 目の前にトラックが迫っていたなんて…………

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