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第37話※トーマ視点
考えている暇はない、とりあえず自分の部屋に運ぼう。
ノエルなら医学の知識があった筈だ、症状だけ伝えればなにか分かるかもしれない。
姫を気遣いながら歩く。
……死んでしまう病気、じゃないよな。
寄宿舎の自室に戻り姫をベッドに寝かせる。
幸い誰とも会わなかった、この時間は見回りか鍛練をしている騎士が多いからな。
ノエルは確か自室にいる筈だ。
苦しげな姫の汗をタオルで拭い頭を撫でた。
「姫、もう少し待っててくれ…すぐに楽になるから」
姫を一人にするのは心配だが助けるためだと自室を出た。
ノエルの部屋は二階の角部屋だ、隣に誰かいると落ち着かないとわざわざ空き部屋の隣に住んでいる。
女連れ込むためじゃないだろうなと疑っているが本人によると作業がスムーズにいくらしい。
ノエルの部屋に到着してノックをすると、部屋の中で物音がしてノエルが部屋から顔を出した。
いつもは身だしなみはきっちりしているのに服はよれよれで髪がボサボサだ。
寝ていたのだろう、目がうとうとしている。
「…ふぁー、どうした…珍しい」
「知り合いがよく分からない病気に掛かった、治す方法を知りたい」
ノエルは頭がボーッとしているのかうーんうーん言っている。
「病院行けば?」と当たり前の事を言う。
だから行けない事情があるとだけ言った。
もし自分で治せない病気なら病院に連れていくが、風邪とか自分で看病出来るものならしたい。
実際見た方が早いと言うが断った。
ノエルだけは何としてでもダメだ、姫が汚れる。
必死の俺に苦笑いする。
ノエルが部屋に招き、棚を見る。
その中の医学の本を掴みパラパラと捲り症状を聞いてきた。
姫の頬は熱く汗を掻き、目がとろんとしていた。
苦しそうに呻き触れると切なそうな声を出す。
ノエルは本を閉じた、分かったのだろうかとすがるように見た。
ノエルは真剣な眼差しで俺を見た。
「その子、処女?」
「…………死にたいのか」
「わ、悪かったよ!内容省略しすぎた」
いきなり下の話題を出すからノエルを睨むと「騎士団長の言葉じゃねぇ…」と俺から距離を取った。
姫を知らないだろうが姫をそんな目で見てんじゃねぇという意味がある。
処女って、姫は女じゃないし……もし男でもそういうのがあれば姫は処女だ、多分。
しかし、あの時の小太りの男…見ようによっては弱る姫を襲っているように感じた。
……服は着ていたが、乱れていたし…不安だ。
悩む俺にノエルは大切な子なのかと分かった。
ただの一般の子に俺はここまで真剣にならないと思うから、長年の親友は伊達じゃない。
「その子にお前が薬飲ませたわけじゃないよな」
「……薬?薬を飲んでいるのか?」
「…………多分な、首筋のにおいを嗅いで甘かったら媚薬だろう……きっと苦しいだろう、処女の子だったら未経験で威力も強まる」
首筋のにおい?よく嗅いでないから分からないが、媚薬ってそういう薬なのは知っている……最近この近辺で変な薬を売りさばく売人がいるという情報がある。
解毒剤はないのかノエルに聞くと「媚薬の種類によって解毒剤が異なるから何が効くかは分からない」と言う。
手当たり次第に姫に飲ませたら解毒剤の副作用が出てしまうかもしれない。
ノエルは簡単に治める方法が一つだけあると言い、それを聞き部屋から出た。
……どうしたものかと悩む。
簡単に言えば相手が満足するまで付き合えばいいと言っていた。
……簡単に言うなよとため息が出た。
『好きな子なら出来るだろ?』
「……好きだから困ってるんだろ」
無責任なノエルの言葉を思い出した。
姫とそういう事をしたくないわけじゃない、ただ…姫は薬の力でそうなっている。
だから同意ではないし、下手すると強姦だ…そんな事出来るわけない。
…でも、それと同時に苦しむ姿は見たくない。
どうすれば……と自室に戻る。
するとさっきまでは普通だったのに部屋の空気全体が甘いにおいで充満していた。
これは思ったより深刻なのかもしれない。
急いでベッドに向かい驚いた。
「…ふっ、あぅ…ん、ん」
「姫、何やって…」
姫は布団の中でもぞもぞと何かをしている。
近付くと甘いにおいが強くなり姫からにおいがしているのが分かる。
まさかと思い布団を捲ると、姫はズボンの前を寛げて自分の性器を握っていた。
自慰はほとんどしたことないのかぎこちない本能のまま動かして、でも亀頭からとろとろと溢れている。
あまり気持ち良くないのかぐすぐすっと泣いていた。
そっと姫の手に自分の手を重ねるとビクッと震えた。
頭がくらくらする、まるで自分も媚薬にやられたようだった。
「姫、あまり強く握ったら傷付いてしまう」
「ふぇ…?…あっ!!」
姫の手からはみ出る亀頭を優しく舐めると驚いて手の力を緩めて姫の手を剥がした。
男の性器を舐めるとか、想像すらしなかったが…姫のだと思うと愛らしい……もっと感じてほしいと思ってしまう。
これは治療だ、だから…終わったらいくらでも謝るし顔も見たくないから君から離れる…君が苦しむくらいなら…構わない。
チュッと吸うと苦いものが口いっぱいに広がる。
このくらいの大きさなら根元まで咥えられるか。
「ん…」
「あっ、あ、あ、ひゃあっ!!」
根元まで咥えると姫から可愛らしい声が漏れる。
毛が薄いんだな、子供みたいだ……とか言ったらやっぱり怒るだろうか。
少々苦しいが上下に動かすとビクビクと腰が震えて、たまらず足を閉じようとして太ももで顔を挟まれた。
……柔らかい。
口を離す事はせず絶頂を誘い、姫をイカせる動きをする。
自分のに触ってないのにもう勃起している己の性器に苦笑いする。
今なら姫を見るだけでイケそうだ。
「あっ、あぁ!だめっ、イっちゃ…あぁぁっっ!!!!」
亀頭を思いっきり吸うと勢いよく口いっぱいに精液が広がる。
出すのが勿体なくて飲み込んだ。
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