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15-番外編-親ぎつねよろこびコンコン!また会えたね意地悪お兄さん
「怖ぇ」
あの得体の知れねぇ転校生。
野郎のくせに美人で、テレビに出てるその辺の芸能人よりオーラがあって、人間離れしてるっつぅか。
「あのイケ好かねぇ転校生? そーかー?」
「なんてこたぁねーだろ」
「あらら、お前って案外ビビリちゃん」
昼休み、空き教室の隅っこ。
いつもはあっという間に平らげるコンビニ弁当をもそもそ食っていた俺は普段からよくつるんでる連中をジロリと睨んだ。
「俺のことずっと見てやがんだよ」
「「「へ~~」」」
「それによ、お前らのことも見てるっつぅか、明らかに敵視してねぇ?」
「「「そーだっけ~~」」」
「お前ら知り合いじゃねぇの? 同中だったとか、何か因縁あんじゃねぇか?」
俺の問いかけに三人は揃って首を左右に振った、しかしお互い目配せし合ってニヤニヤしてやがる、チクショー怪しい、絶対ぇ何か隠し事してんな、こいつら。
「「「噂をすれば」」」
三人揃ってハモった声、慌てて振り返れば、げ!!!! いつの間に背後!?!? やっぱ怖ぇコイツ!!
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