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第83話 ※

 安堵に包まれた千世は一気に身体から力が抜けてしまい、廉佳の胸にもたれかかる。  すると、これ以上待ちきれないといった、情欲に満ちた声がした。 「もういいか?」 「――ぁん…んく、ぅ」  口腔へ舌が差し込まれて身体が戦慄(わなな)いた。舌同士が擦れると、千世の身体はあっさりとどろどろに溶かされてしまう。  千世の口内を好きに動き回っているそれは熱く、自分が彼より体温が低いのだということを知らしめる。  だが、すぐに千世の方が廉佳の身体よりも熱を孕んでいった。 「ん! っ、んんぅ…ふ、ん」  泰志が服の上から胸の先を摘まみ上げてきたからだ。顔を後ろに向けているせいで泰志の手元が見えない。予想できない指の動きが生み出す快感に、身体を捻って耐える。 「千世にぃって乳首感じるんだ」 「んーっ、んぁ……はっ、ぁあ、あ、ん…」 「俺がこないだ弄ってやったからな」 「二人だけで遊んでたの? やっぱ狡いなぁ。今度から俺も入れてよね」  仲間外れにされたことに唇を尖らせていた泰志が、千世の服を捲ってくる。上気した肌が外気に晒されると同時に弟の視線を痛いほどに感じた。 「や…見ない、でっ」 「どうして? 千世にぃのここ、紅く熟れてすっごく色っぽいよ。食べちゃおうかな」 「そんな…だめぇッ――ふぁああ!」

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