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只今、駆け落ち中
ちろちろとアツの舌が、鈴口や、茎を這い回るたび、体がピクピクと小刻みに震える。
「・・・アツ・・・イヤだ・・・」
佳大さんに触れられた時は嫌悪感しかなかった場所。
正直、まだ怖い。
初めて経験する未知の感覚に、いやいやを繰り返した。
「嫌がってる割りには、随分固くして・・・ほら、先からはもう蜜が零れてるよ」
アツがクスクスと笑っていた。
恥ずかしくて、枕を抱き締め、顔を埋めた。
まともに彼の顔、見れないよ‼
「もっと、気持ち良くしてあげる」
「えっ⁉ア、アツ‼・・・だめ・・・そんなにしたら・・・やぁん・・・」
くちゅくちゅ、ちゅっ、ぢゅるぢゅるっと、彼の熱い口唇に、竿を吸われ、しごかれるうち、じーんと体の奥が痺れてきた。
「アツ、体が変・・・」
一層強く吸い上げられ、目の前がチカチカと赤く点滅し、頭が真っ白になった。
「っあ・・・っあ・・・ゃ・・・っ」
今にも泣きそうになりなから、自分のものとは思えない甘ったるい声を上げ、ビクビクと四肢が痙攣して、彼の口の中に、蜜を吐き出していた。
「アツ、ごめんなさい・・・」
我慢出来ず、呆気なく、彼の口の中に出してしまった恥ずかしさに、全身がかっと熱くなった。
「すごく、濃いね・・・でも、美味しい・・・」
恍惚の表情を浮かべて、口の中の蜜をごくんと飲み干すアツ。
「だめ、吐き出して‼」
「何で⁉」
「その・・・汚ない・・・から」
「未央のは、全部、愛おしい」
ズルズルと、鈴口を啜り、最後の一滴まで余すことなくアツに吸われ、ようやく、離れたと思ったら。
「アツ、そこはだめ‼っ、やっ、あ・・・」
秘密を暴かれる恥ずかしさに、頭をぶんぶんと振った。
「ここも、可愛がってあげないと、不公平だろ⁉」
小さな割れ目を舐め上げられ、体が凍りついた。
『気色悪い』
あの人の声が耳元で冷たく響く。
そうだ、僕は、みにくいあひるのこ・・・なんだ・・・。
彼に愛される資格はない・・・。
そう思ったら、勝手に、涙が流れてきた。
「未央は、気色悪くない・・・だから、泣くな」
「うん」
「誰が何と言おうが、俺は未央の事を愛している。佳兄よりも・・・」
涙で視界がぐじゃぐじゃになりながら、彼を見上げると、優しく微笑んでくれた。
「僕も・・・アツが・・・好き・・・」
鼻を啜りながら、舌足らずに答えると、アツは、顔を僕の下肢に埋めてきて、ペチャペチャと、唾液をたっぷり含ませて割れ目を舐め始めた。
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