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愛をねだる彼

「・・・ごめん・・・重いよな・・・」 激しいまでの情欲は、時間が経過すると共に波が引くように、穏やかになっていった。 彼は、おもむろに体を起こすと、身なりを整えて、真っ直ぐ、バスルームに向かい、濡らしたタオルを手に、戻ってきた。 「自分で拭くから、大丈夫だから」 「じっとしてろ」 上半身から、下肢へ、丁寧に優しく拭いてくれた。 「佳大さん、そ、そこは・・・」 激しい行為の余韻でまだひくつく秘口を、触られたくなくて、慌てて手で隠した。 「今さら、恥ずかしがることもないだろ」 くすっと笑いながら、僕の手を払い除け、入り口の回りや、萎えた僕のを、そっと拭ってくれた。 「腰がピクピクしてるぞ・・・まだ、足りないか⁉」 「もう、充分です‼」 大きく首を横に振った。 佳大さんは、機嫌良く笑うと、今度は着替えを持ってきてくれた。 「暑いからシャツと、下着で間に合うだろ」 自分で着れるからと断ったけど、結局、着せてもらった。 夕飯も、ベットまで運んでくれて、肩を並べて一緒に食べた。 寝るまで彼は、甲斐甲斐しく僕の世話を焼いてくれた。 嫌なはずの彼の腕に抱かれ、身も心も疲れていた僕は、あっという間に眠りに落ちていった。 翌朝ーー。 目が覚めると、彼は、僕にしがみついて、丸くなって眠っていた。 しかも、全裸で‼ 確か、半袖のスエット着てたはずなのに、いつの間に。 筋肉隆々とした逞しい体躯。 厚い胸板は、アツより硬いかも。 穏やかな寝顔も、見れば見るほどアツによく似てる。 「そんなに見るなよ、恥ずかしい」 彼の目蓋がゆっくり開いて、目が合って、ビックリした。 「別に見てない‼」 「そうやって、ムキになる所が可愛いな」 朝っぱらから、しつこいくらいあちこちベタベタと触られ、撫でられた。 「佳大さん‼」 体をくねらせ、何とか逃げようとするも、がっしりと押さえ込まれた。 しかも、彼の雄はすっかり屹立し、臨戦体勢完了の状態。 「佳大さん・・・」 しかも、嬉しそうに手にしたのは、昨日の小瓶。 まさか・・・。 頭を何回も大きく振った。 「よ、佳大さん‼お、お仕事は?」 慌てふためく僕に彼は、蕩けるような笑顔を見せた。 「・・・休み・・・未央の可愛い寝顔見ていたら、いく気がなくなった。おねだりしていいか ⁉」 「やだ‼だめ‼無理‼」 必死で嫌々を繰り返すも、一度火が付いた彼を止めることは出来なかった。

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