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7-2 A級モンスター登場
宣言された通り、俺はユーリスさんと買い物に行った。そこでマジックバックを俺用に買ってもらい、そこに食べ物と飲み物を入れた。
ついでに日々を退屈しないで過ごすための本を数冊。不思議な事に俺はこの世界の文字が読めたし、俺の文字はこの世界の文字に自動変換されていた。
翌日、ユーリスさんはモンスター討伐に行ってしまった。
俺は部屋のなかで一日を過ごしている。本当に何もなくて、外で大変な騒ぎが起こっているなんて想像もさせない穏やかさだ。
でも、落ち着かない。俺は何度も外を見て溜息をついている。本を読んでいても頭に入ってこない。浮かんでいるのはユーリスさんの無事ばかりだ。
最近、夢を見る。うたた寝の時とかに見るのが最悪だ。ユーリスさんがモンスターに殺されてしまう夢。そんなのを見て、叫ぶようにして目が覚めてしまう。
俺はどうしたんだろう。顔見知りもいない、かっても分からない世界でひとりぼっちになるのが怖いのだろうか。だからユーリスさんに縋っているのだろうか。
優しくて、強くて、憧れてしまうような人なのにどこか可愛くて。美味しそうに料理を食べる姿は清々しくてちょっと可愛い。目が輝くんだ、美味しいと思うと。
「今頃、食べてくれてるかな…」
彼のウエストポーチには俺の作った料理がたっぷり入っている。食べて少しでも元気になってくれるといい。俺の作ったものがあの人の力になってくれるといい。
「俺、なんか他に出来る事ないのかよ」
弱い自覚はある。体力も増えたりしてない。魔法…なんてどう使っていいか分からない。色んな事がまごついてしまう。
「俺の役立たず…」
何か一つでもあの人の力になれるなら、俺は今頃あの人の側にいたのかな?
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