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第8話
「路!おっはよ」
「はよ…由斗」
「うわぁ…凄い顔!!別れた?」
「うん」
「そっかぁ。どのくらい付き合った?」
「5日」
「最短記録じゃん!俺でも1ヶ月続いたのに。よっし!んなら俺が慰めちゃる。今日放課後暇?」
「うん」
「よっし。んなら外に出掛けよぉ!」
ここは全寮制の学校。門限までに戻れば問題はない
「着替えて集合ね!楽しみぃ!」
「おっはよ!路夏」
「智輝…おはよ」
「うわぁ…目腫れてるじゃん!泣いた?」
「っさい…智輝には関係ないっしょ?」
「でもさぁ泣くくらい嫌だったなら別れるなんて言わなきゃいいじゃん」
「は?」
「俺と別れたから泣いたんでしょ?」
「っさい…」
今日は隣には律がいた
「智輝。別れたの?みっちーと」
「そうそう。フラレたの」
「そうなんだぁ。残念だねぇ。みっちー可愛いのに。ま、でも俺に智輝が回ってくるの早くなるからいっか」
「…離して?智輝。腕痛いんだけど」
「あ!ごめんごめん!」
強く捕まれていた腕が痛い…
でも…気にしてくれて…嬉しかった…結局俺は智輝が好きなんだな…
「路。いこっ!」
由斗がさっきまで捕まれていた腕を優しく引き俺の肩を抱き智輝から離してくれた
「サンキュ…由斗」
「いいよぉ」
そして放課後。一旦寮に戻り着替える
待ち合わせ場所にはモデルと見紛うようなスタイルの由斗が待っていた。由斗は智輝まではいかないがかなり綺麗な顔をしている
「お疲れ様!路。かぁわいい!!」
「うっせ…どうせちびだよ」
俺の身長は158センチ。由斗は178センチ。20センチも差があると後ろ姿は親子みたいだ
「なぁんで?身長じゃないよ!?その服スゲーにあってる。かわいいよ」
「男に可愛いって誉め言葉にならんよ」
「ん~でも可愛い」
そういうと由斗は俺の額に唇を落とした
「ちょ!お前何すんだよ」
「だってぇ可愛いんだもん」
へらりと笑う由斗にため息をはく。こいつしゃべらなきゃ完璧なのに…
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