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第28話
「路…可愛かった…」
「由斗カッコ良かった…喋らなきゃ完璧なのにね」
「えぇ?喋るなとか無理。でもねぇよく言われる」
「由斗のそれって…演技?」
「へ?」
「由斗はほんとに全部を俺に見せてくれてる?」
「…俺が真面目にやったらお前は萎縮するっしょ?いいんだよ…真面目に…迫ったって」
魅惑の低温ボイス…普段は意図的に少し高めに話してるからか真顔で発せられる声は腹に響く…
「…」
「元気になっちゃった?俺の声で…エッチな路…」
「お前が…お前が艶っぽ過ぎるんだよ…いい声過ぎ…ばか…」
「もう!路!可愛すぎ…そんなエッチな顔しないでよ」
「どんな顔だよ!」
由斗に口付けられその感覚に酔いしれた
その日は同じ布団で裸で抱き合いながら寝た。
起きたとき隣で俺を抱き締めながら眠る由斗の額に口付けると邪魔臭そうに身を捩り布団を顔まで被った由斗に思わず笑みが零れた。
「なにこれ…可愛いっ…」
少し出てる柔らかい髪を撫でる。すると今度はすり寄ってきた
普段は見られないそんな由斗に悶える
「可愛い…猫みたい…」
「んっ…ん…ん?みちぃ?どしたのぉ?」
「うわっ…可愛いんだけど…」
「路が可愛い…もうちょっと一緒に寝よ?」
そういうと布団に引きずり込まれ啄むようなキスをする
心地よい体温でまたゆっくり目が閉じていった
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