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第86話
暖かい…
あそこには何があるの?
でも…進むのが怖いよ…
『路夏…俺もそっちに行きたい…』
誰かの声が聞こえた気がして…
「だめ!こっちに来ちゃダメ…ここは俺の場所だから…」
『路夏…大好きだよ…』
大好きな声…毎日のように聞こえる声。
この声…暖かくて…優しくて…悲しくて…
涙が溢れる…この人はきっと俺を待ってる…
俺を待ってくれる人なんてまだいるんだね…
嬉しいな…光の方へゆっくりと歩き出す。
この人泣いてたら悲しい…早く行ってあげないと…
なかなか光が近付いてこなくてとってもとっても長い時間が掛かってしまう。
こうしてるうちに居なくなっちゃったら寂しいな…
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