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第90話

智輝side 路夏の病室につく。 ベッドに横たわりピクリともしない路夏の姿にお義母さんはボロボロと涙をこぼした 「路夏…」 それからは吸い寄せられるように路夏の側に行き路夏の手を包み込んだ 「路夏…路夏…ごめんね…ごめんね」 溢れる涙もそのままに手を祈るように包み続けた 「お兄ちゃん…お姫様みたい…綺麗…」 優芽ちゃんが呟く。 「お姫様は王子さまのキスで目覚めるの。智輝くんが王子さま?」 「え?」 「だって絵本で見た王子さまそのままなんだもん」 「王子さま…か…そうだと嬉しいな…」 「お兄ちゃん…そこは居心地いい?いいよね?僕もそこ好きだよ。」 いつの間にか路夏のところに行き小さな手で母親の手に自分の手を重ねていた紡くん 「お兄ちゃん。みんな待ってるよ。起きて」 何度も俺や由が語りかけてきた言葉たち… ねぇ…路夏…みんなお前のこと大好きなんだね。早く笑顔を見せてあげて…

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