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第94話

智輝side 今日も面会時間開始直後から訪れたご家族たち 「智輝くん。ありがとう。今日は私が泊まろうかしら?たまにはゆっくり休まないと…ね?」 「俺が側にいたいんです…目を覚ましたとき側にいたい…」 「路夏のこと…本当に大切にしてくれてるのね…」 「はい。路夏はそうでないかもしれないけれど…俺はずっと…高校で出会った頃から今まで特別な感情を持っています…すいません…」 「…何となくね…感じてたの…路夏は同性の方がいいんだろうって…でも…結局話を出来ていないの…もし…路夏があなたを選ぶなら私は許しちゃう…万が一あなたを選ばず他の男性を連れてきたとしてもね…でも…貴方が側にいてくれると嬉しいけどね。頑張って口説きおとして頂戴。」 悪戯に笑うその表情が少女のように可愛らしくて思わず見惚れた 「私も智輝くんがいい!!だって王子さまだもの!みんなに自慢しちゃう」 「ふふっ…ありがとう。頑張るね」 「お兄ちゃん!!智輝くんにしてねぇ」 路夏の手を握りブンブン振る優芽ちゃん。 「優芽ちゃん!だめ!そんなにしたら痛いよ!!」 それを制止する紡くん。 「あ…ごめんなさい…お兄ちゃんごめんね」 「路夏は笑って許してくれるわよ。とっても優しいのよ。あなたたちのお兄ちゃんは」 「うん!きっとそうだよね!」 ニコニコ笑う二人を優しい眼差しで見つめるお義父さん。 「路夏。まだ眠たいの?そろそろ起きたら?寝過ぎだよぉ。路夏…大好き」

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