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更紗の場合

みっちーが亜咲に刺されて数年。 まだ彼は目を覚まさない。 俺は智輝と別れ会話すらないまま卒業を迎えた。 俺の性生活はまた荒れていく。 ずっとセフレは多くいてそれなりに楽しんでた。 でも…心の穴は埋まらない。 そんなときだった。彼に出会ったのは 「金城くん」 いつものように講義を受けていると呼ばれた。 「誰?」 振り返ると顔は見たことはあったけれど名前すら知らない一人の人 「友達になりませんか?」 「は?」 「俺は力堂美芳。よろしくね 」 うさんくさい笑みを浮かべた目の前の奴が手を出すがそれを無視した 「ふふっ…そう言うとこ…好きだよ」 その後美芳は事あるごとに俺に話しかけてくる それを全て無視しながら生活していた。 『いつものホテルで』 いつもと変わらないセフレとの連絡。 指定された場所で待ち合わせ体を重ねホテルを出たときだった 「金城くん!」 「更紗。あれ誰?他のセフレ?」 「大学一緒の人。しつこくて困ってる」 「彼氏の役でもしてやろうか?」 「いいや。あっちも何て思わないでしょ?」 「こんなとこで…何してるの?」 「見てわからない?いいことしてきたの。邪魔しないでくれる?じゃあね」 セフレに腕を絡ませ背を向けると後ろに引っ張られた。 「ちょっと…痛い…何するの?」 美芳は何も言わず俺を引きずるように連れていく 「やめてよ!」 「やだ!」 その姿をただ見つめるセフレ。まぁそんなもんだよね。用は終わったんだから。 連れてこられたのはマンションの一室。 「何?なんなの?」

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