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更紗の場合/5
一日中ベッドで過ごし食事や水は取らなかった。
翌日起きたら美芳がいた。
「美芳…?」
声がうまくでない
「更紗…ご飯食べてないの?」
「ずっと寝てた…」
「ご飯持ってきたよ。食べて。お水も飲んで」
甲斐甲斐しく世話をしてくれる美芳の言うことを大人しく聞く
ご飯は出来立てなのだろうまだ湯気が上がってた
「大丈夫?激しくし過ぎてごめん」
「ん…いいよ…帰ってきてくれてよかった。帰ってきてくれないんじゃないかって…怖かった…」
「ごめんね」
弱々しく笑う美芳の頬に触れる。
「美芳…何かあった?元気ないね」
「大丈夫だよ。なれてる」
「そう」
これ以上聞いてはいけない気がして口をつぐんだ
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