116 / 321

更紗の場合/5

一日中ベッドで過ごし食事や水は取らなかった。 翌日起きたら美芳がいた。 「美芳…?」 声がうまくでない 「更紗…ご飯食べてないの?」 「ずっと寝てた…」 「ご飯持ってきたよ。食べて。お水も飲んで」 甲斐甲斐しく世話をしてくれる美芳の言うことを大人しく聞く ご飯は出来立てなのだろうまだ湯気が上がってた 「大丈夫?激しくし過ぎてごめん」 「ん…いいよ…帰ってきてくれてよかった。帰ってきてくれないんじゃないかって…怖かった…」 「ごめんね」 弱々しく笑う美芳の頬に触れる。 「美芳…何かあった?元気ないね」 「大丈夫だよ。なれてる」 「そう」 これ以上聞いてはいけない気がして口をつぐんだ

ともだちにシェアしよう!