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深雪の場合/7
「お前いつからこっちいんの?」
「もうすぐ一年半かな」
「誰かと一緒?心配してるんじゃない?」
「…もう…帰れないんだよね…あそこには…ゆう。久しぶりに抱いて?」
「はぁ?何言ってんの?」
「泊めてよ。次の家が見つかるまでか帰国するまで。ね?宿代の代わり。だめ?」
「…深雪さぁ。どうしたよ?らしくねぇな。落ち着いたはずじゃなかった?」
「…もう…いいの…もう僕なんて…どうなったって…元々汚いんだもの…これ以上どうにもなんないし」
「…何があった?」
「なぁに?ゆう。らしくないの。そんなの聞かなかったじゃん。昔は」
「…あのさぁ…お前自分が今どんな顔してるかわかってる?酷いよ?」
「そんな!顔だけは唯一の僕の…」
「ちーがーうー!!そういうこっちゃない!!んもう!!綺麗な顔が台無し!俺で役に立てるなら話してみて?どうしても嫌ならいいから。自棄にならないで。大切にして?自分の事。ね?泊まるのは問題ないから」
「ゆぅ…ゆぅ…僕は…やっぱり幸せになっちゃダメなのかな?」
高校卒業して今日までのこと。話が中々纏まんなくて解りにくかったろうにゆうは黙って聞いてくれていた
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