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深雪の場合/6
「おかえりなさい。三徳さん」
「深雪…深雪…会いたかった…」
僕を抱き締めた三徳さんの体からは僕の知らない臭いが漂っていた。服はよれよれで髪はボサボサで髭も伸びていた
「離して!やだ!!」
「深雪…」
「やだ!やだやだ!!他の家の臭いなんて嫌だ!!」
呆然とする三徳さんを強引にバスルームへ引っ張り頭から冷たいシャワーを浴びせた
「やだやだやだ!!!!やだ!!!」
ガシガシとボディーソープで服ごと濡らす
「やだやだやだ!!!!」
「…」
三徳さんはされるままになってた
「っく…ねぇ…僕の事要らなくなったなら言ってよ…言って欲しかったよ…わざわざ違う男に僕を犯させるなんてしなくても僕は三徳さんに言われたら出ていったのに!!!僕は!!僕は!!もっともっと汚れてしまった!!」
「何?どういうことだ?誰がお前を!!」
「あなたの研究室の人たちとあなたが可愛がってた生徒たちですよ!!」
「何だと…!!」
あの穏やかな三徳さんが怒りを露にする姿をみて僕も荒立つ
「他にいるから!だから!襲わせたんでしょ!!」
「違う!!そんなことさせたくない!!」
「だって!!だって!!見せられた!!映像見せられた!!三徳さんが幸せそうに知らない男を貪ってる姿を!!」
「…それは!!」
「あれは事実でしょ!!」
「…ごめん…」
「もう…いい…出てく…」
濡れたままで僕は夜の街へ走り出た。どこに行くとかそんなの何も決めてない…
ただ只管に走った。走って走って行き着いたのは繁華街から外れた寂れた場所、不気味なところ。でもいい…もう僕なんてどうなったっていい…
その時後ろから声がかかる
「こんなところでどうした?」
本当に心配そうに言う声は聞き覚えのある声だった。ゆっくり振り返ったのだが月光に照らされた顔はあまり見えない
「…大丈夫か?…ん?深雪…?んなわけない…よな?…」
目の前の人は首を傾げる
「…何で…知ってるの?」
「え?…えぇぇぇぇぇ!!!!深雪かぁ!!マジかぁ!!久々だなぁ!!俺だよ俺俺!!」
「…?」
「うーわ…忘れたとか?やめろよぉ!そんなのぉ!!」
「…ゆう?」
「うん!!久しぶり!どうした?こんなとこでアブねぇぞ。取り敢えずうちこの辺だからおいで」
まさかの再会に驚きながらも大人しくついていった
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