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深雪の場合/5

そして新たな土地で僕は生き直すことにした 三徳さんは初めて僕と出会った頃から僕に好意があったそうでこれまでの生活が嘘みたいに穏やかに過ごせるようになった 与えられた暖かな寝床と暖かな食事。甘い情事… 幸せなのかな?これが…幸せすぎて怖い…この言葉がこの頃の僕にはピッタリだった。 「深雪」 「はい」 「すまないが今日は帰りが遅くなるんだ…食事は準備しておいたからちゃんと食べてね。愛してるよ」 「はい。いってらっしゃい」 毎朝の日課であるキスとハグをして送り出した 「…寂しいな…」 昼間は家の掃除だったりなんだかんだやることがあるから何も感じないのだけど夜が更けてくると次第に寂しさも募る。叔父と生きていた頃は夜はあってないようなものだったから一人になる夜というのは未だ慣れない ガチャ 「あれ?三徳さん?思ったより早かった…っ!!誰?」 「…」 男たちが数名で自宅へ押し入ってきた 「何?何の用ですか?」 「…」 「えっ…んんっ…」 もう嫌だ…僕は…何でいつもこんな目にあわないとならないの?… 気がつけば知らない場所。知らない男たちに何度も貫かれ息も絶え絶えだった… 「君が欲しくて堪らなかったんだ…」 男たちは良く見れば見覚えのある人ばかりだった。三徳さんの研究室の人が数人と可愛がってる生徒たちだった。 「君を見たとき天使が舞い降りたと思ったんだ…教授が独り占めなんてずるいだろ?天使様は皆のものだ…天使様の慈悲は僕らも受けて当然…」 「もう…やめて…三徳さん…助けてよ…」 「ざーんねん!教授は今頃お楽しみ中だよ」 「え?」 「知らなかったの?」 「…そんなはず…」 そんなはずあるわけがない…だって…だって…三徳さんは… 「ほら。見てごらん?」 男に見せられた画面をみて心が冷えていくのを感じた。 確かに三徳さんは知らない男を貪っていたのだ…音声は聞こえないけれどこれは無理矢理とかそんなんじゃない…智輝の時とあまり変わらないけれどあのときとは僕も変わってしまったからとても苦しい 「ね?だからこっちも楽しもうよ」 そのあとは正直覚えていない。どうやって帰ってきたのかも何も…ただ身体中が痛くて痛くて動きたくない 三徳さんが帰ってきたのはその日から三日後だった。帰って来たその姿はもう僕の知っている姿ではなかった

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