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深雪の場合/19

翌日からゆうがこれまで以上に僕の側にいるようになった。 何かに怯えてるみたいにずっと僕の体のどこかに触れていた 何があったのかはわからない…なかなか返事をしないから不安になったのかな? 「ねぇ。ゆう」 「ん?」 「何かあったの?」 「どうして?」 「ウィルとお話ししたときから変だよ?」 「…あー…深雪に気付かれてたぁ?」 「どうしたの?他に好きな人できた?それなら僕は離れるよ」 「違う!それは断じて違う!!」 「必死だなぁ…んじゃあ何があったの?」 「…深雪が…狙われてるかもしんない」 「え?」 「深雪が怖がったらって思って話せなかったんだけど…少し待ってて」 部屋の隅のクローゼットの奥の方から箱を出してきたゆう。その中には沢山の手紙が入ってた。宛名も差出人もない真っ白な封筒 「…ほら」 その中の1つから何か取り出す。 「写真?」 「うん」 見たそれは僕とゆうが写ってた。隠し撮りみたい 「これ…」 これまでは何を買うにも外には出ず宅配で済ませていたけど最近は外に出たくてゆうと一緒にに出掛けていた。その時の写真が沢山入ってた。いつも手を繋いで寄り添って歩いてるからどっちを撮ってるのかはこの写真ではわからなかったけど他の数枚に僕だけが写っているものがあった。庭で花を手入れしているときのものだ。 「…えと…これ…は見ない方がいい」 他の封筒とは色と質感の違う封筒があったのでそれに手を伸ばすと制止された 「何?」 「これは…見ないで」 でも気になるから無理やり取り返して中を見る。 そこには傷つけられたゆうと…僕の方には何かついてる…匂いがまだ仄かにして…顔をしかめる… 「…これ…精液…」 「…うん…手紙が届いてすぐからウィルに相談してた…そして昨日不穏な話を聞いた…ここを出ようと思うんだ…しばらくの間」 「…わかった」 「少しも深雪と離れたくない…拐われそうで怖いんだ…情けないよね…こんなに弱くなかったはずなのに…人を本当に愛するってこんな恐怖にもさらされるんだね…俺自分が思ってる以上にお前に惚れてるみたい」 いつも眩しいくらいのゆうが震えながら俯いてる… 「ゆう…僕も気をつけるから…だから…」 「うん…」 ゆうが遠慮がちに僕を抱き締める。 「ゆう…すぐここを出ようか?」 「ん…」 「ウィルに連絡してみる?今日2人ともお休みだったし」 「うん」 連絡をしたらすぐ2人は来てくれた。家はウィルが用意してくれたみたい。ウィルのパパさんは不動産関係の人なんだって。セキュリティのしっかりした家を準備してくれた。勿論ゆうの会社には報告済みで許可も得てるみたい。

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