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深雪の場合/31
そうして一年くらい時が流れて僕らは帰国した。ゆうは先に帰国して住まいや環境を準備してくれてた。少しの間でも離れるのは寂しかったけどでも僕にはジョンやウィルやノアがいたから何とか頑張れた。
そして…
「ミッチー」
おかえりなさい…ミッチー。もう何年ぶり?六年?七年?
前より華奢になったけど相変わらず可愛らしい人。お花みたいな皆に可愛がられるようなそんな空気を纏っている人。智輝が唯一心から愛している人…
「…」
声をかけたのにミッチーは固まってる。あれ?忘れられてる?え?寂しいんだけど…確かに他の智輝の元カレたちと比べればあまり接することは無かったかもしれないけど…やっぱり寂しい…
「あれ?大丈夫?」
「深雪…?…天使…」
へ?一瞬何言われてるのかわかんなくてわかったら何だかおかしくて。
「あははっ。何それぇ!!」
大きな声で笑った
「なんで…そんなにまた綺麗になったの?恋でもしてる?」
可愛らしいあの笑顔でみっちーが言う。やっぱりみっちーには笑顔が似合うね。
「うん。してるよ。今は僕だけを愛してくれる人にたっくさん愛情もらってる」
「そうよかった」
みっちーは僕の過去はもちろん知ってる。琉輝さんの玩具だった頃も。その時僕の代わりに泣いてくれたこと忘れてないよ。
だから伝えるよ。僕はとってもとっても幸せ。ちゃんと幸せつかんだよって。
辛いことも苦しいことも死にたくなることも沢山あったけど今は違うよって。
…だから安心してねって…
「みっちー。みっちーも幸せなんだね。とても活き活きしてる」
「うん。幸せだよ…」
「ふふっ。俺たちはとても幸せになっていいんだってその人が言ってくれたんだ。俺は幸せになっちゃダメだってずっと…ずーっと思ってた。色々な男に媚をうって…差し出してきたこの汚い僕が…幸せなんてなれるはずないって…でも…一人だけ愛するってこんなにも満たされるんだね…知らなかったよ」
こんなにも愛しい人の存在が大きいなんて知らなかった。ゆうのことことを思い浮かべてると後ろから大好きな人が包み込んでくれた
「みーつけた!」
いつもの調子でギュウギュウ抱き締めてくるから恥ずかしいし苦しい。僕を抱き締めたままミッチーに語りかける彼の横顔をそっと見つめると本当に安堵したような優しい顔をしてた。少し妬けちゃうな
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