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 そういえば、もうすぐクリスマスだ。  マグカップにココアをいれて、ゆらゆらと立ち昇る湯気をみていたら、ふと思った。何か、プレゼントしようか。アクセサリーとかがいいだろうか。葉にはシルバーとゴールドどちらが似合うだろう。  きっと、今年は初めて二人で過ごすクリスマスになる。今まで、葉と一緒にクリスマスを過ごしたことはあったけれど、家族も一緒だった。だから、二人っきりで恋人らしいクリスマスを過ごすのは今年が初めて。考えるだけでもドキドキするし、だからこそ最高のクリスマスにしたいと思う。 「……?」  喜ぶ葉の顔を想像して、にやけそうになって唇を噛む。そのときだ。  二階から――葉のいる、俺の部屋から大きな物音がした。 「葉……?」  一体、なんの音だろう。何か、落としただろうか。いや……それにしては、なにか違和感が。  マグカップから手を離して、音に耳を済ませる。先ほどの大きな音に続いて、また、物音が。おかしい。何かがおかしい。  妙な胸騒ぎがして、俺は慌てて走りだす。頭をよぎる、嫌な予感は――信じたくないものだった。

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