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「将来をそんな男に捧げてどうする…」
真生らしい発言に頭を抱える信一、面白いと笑う涼子と慎、そしてカオスな様子に苦笑いの「蒼真くんは僕を大切にしてくれる子だよ~」と横でブーブーと真生が口を尖らせた。
「ねっ、蒼真くん!僕をお嫁さんにしてくれるでしょ?だって僕達は身も心も結ばれたんだもん!!」
「お兄さーーーんっ?!」
セックス暴露した真生に蒼真は顔面蒼白、信一はショックで倒れた。
「もう妊娠したかもだから結婚許してね、お父さん」
妊娠なんてするはずないのに、真生が言うと本当にお腹に宿ってそうに聞こえるのが不思議だ。
「蒼真くん、プロポーズ待ってるから~」
急展開に脳内がパニックになりつつも、嬉しそうにする真生を見ていると蒼真自身も結婚生活が楽しみになってきた。
まだ高校生で、男同士で、相手の父親と自分の両親に許可も取ってないというのに…。
「お兄さ、ま、真生さん。あと二年、いや大学卒業まで待ってください」
嬉しそうにクルクルその場で回っている真生が、蒼真の言葉にピタリと動きを止めた。
「プロポーズ、しますから」
「!!」
驚いた顔から蕩ける程の笑顔を浮かべた真生が飛び付いてきた。
それを受け止める蒼真に、ショックでフラフラの信一、盛り上がった涼子と慎がヒューヒューと茶化す。
そんな外野など気にすることなく「待ってるね」と真生は蒼真の唇に自分の唇を軽く合わせた。
蒼真はそんな真生にお返しのキスをしながら、頭の中は既に結婚式で埋め尽くされているのだった。
おしまい♪
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