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第8話 残業後の情事

ふぅ~……、 俺としたことが今日もがんばりすぎちゃったぜ☆ ―― はい、ウソです。 本当は昼の応接室での一件で仕事に身が入らず、 終わらなかったから残っただけです。 すっかり暗くなった窓の外を眺めながら、 俺はゴキリと首を鳴らした。 壁の時計を見れば、時刻はもうすぐ午後10時。 誰もいないフロアはしんと静まり返っていて、 少し不気味でもある。 けど、芸能事務所という一種特殊な場所は、 普通の企業とは違って、1年365日完全な無人 となる事はあまりない。 必ずワンフロアに最低1名の社員が当直していて 不測の事態に備えるのだ。 しかし、洵がこうして最近率先して残業をするように なったのは、実は笙野の影響もあったりする。 もちろん、余計な妄想をしていて遅れたというのも ある。 でも、これまでの自分なら余程の遅れでない限り、 翌日に繰り越して定時にあがっていた。 ……笙野の真摯な職務態度に触発された。 例の**先輩関連の騒動で、もう自分には 出世なんか”夢のまた夢”って思ってた節も 無きにしもあらず。 クビにならなかっただけでもラッキーで。 たとえ閑職でも、平穏無事に定年まで勤められれば いいと思っていた。 だから、あの事件の濡れ衣が晴らされた後、 元の所属部署に返っても、何となく自分1人が ”蚊帳の外”って感じが否めなくて。 せっかく笙野の尽力で元の部署へ復帰出来たのに、 2ヶ月と保たず異動願いを提出し、今の総務課へ 移った。 俺なんかが仕事を少しがんばったところで、 組織的に大きな意味はない。 それでも、自分なりにがんばってみたいと思う。 影響されやすくて笑っちゃうけど、 がんばるのはいい事だよね、うん。 そんな事を考えながら手早く荷物をまとめ、 席を立とうとしたら ―― 「随分遅いな」 笙野がフロアの入り口に立っていた。 「ふぎゃっ!」 ―― ガタン! 「おい、大丈夫か?」 彼の事を考えていたら本人が現れたものだから、 驚きのあまり椅子から転げ落ちちゃったよ! 駆け寄ってくれた笙野の手を取って立ちあがる 「すみません。こんな時間に何か御用ですか?」 「いや、灯りがついていたから寄ってみただけだ。 随分遅くまで仕事してるんだな」 「し ―― 常務こそ。 今まで仕事されてたんですか?」 「誰もいないんだ、伸也と呼んでくれ。俺は歌舞伎町の 自治会長と食事した帰りだ」 「そうだったんですか。けど、それにしたって 遅すぎですよ。もう10時を回ってるのに……」 「同じセリフをそっくりお前にお返しするよ。仕事に 打ち込むのはいいが、体を壊しちまったら元も子も ない」 「そう、ですね……お互い気を付けましょう」 「ん~……?」 「な、何ですか?」 「今夜のまことくんは随分と素直だなぁ」 「もうっ。茶化さないで下さいっ。それに、俺は いっつも素直ですよ」 「本当にー?」    伸也さんは意地悪な目をしてぐいぐい 接近してくる。 う、うわっ! かお、近っ。 たっぷり数十秒間、 吐息がかかるくらい間近で顔を覗かれる。 男なのにプルプルの唇。 上唇に比べて下唇が少し厚めなのが、 なんだかセクシー。 伸也さんは赤く濡れた舌を出し、 自分の唇の輪郭をゆっくりなぞった。 唾液をまとった唇は艶々と輝いていて扇情的だ。 ……これってもしかして、俺が挑発されてる? 次の瞬間、伸也さんはおもむろに俺の両手をとる。 そして優しい仕草で俺を椅子から立たせ、 逆に自分が椅子に座ってしまった。 「おいで」 自分の膝をぽんぽんっと叩きながらひと言。 「そっ、そんな恥ずかしい事できません……」 「りんたろは、また可笑しな事を言うなぁ。昼間は 神宮寺が外にいるのに ――」 「わぁーーーーっ。それ以上言っちゃダメ!!」 「じゃ、自分から来る? それとも、昼間みたいに 俺が抱っこしてやろーか」 腕を軽く引かれ、じっと目を見て言い放たれる。 彼の射抜くような瞳に抗いきれず、 俺はおとなしく膝の上に座った。 「逆だ。膝に跨って、俺の方を向けよ。あ、ズボン 脱ぐのも忘れるな」 「って、誰か来たらどうする気ぃですか?!」 「心配ない」 と、いつの間にか手にしていたリモコンで、 フロア全体の明かりを常夜灯レベルにまで 減灯した。 な、なんか、最初からこうなる事を見越しての 確信犯? 「これでいいだろ?」 良くはないが。 正直、俺も伸也さんが欲しくなってた。 下半身がじんじん疼いている。   言われた通りズボンを脱いでさっきとは向きを変え ――、いわゆる対面座位というスタイルで伸也さん に跨った。 そして、不意にいらん事を思い出した そう言えば伸也さんと俺って、 ベッドでした事数えるくらいしかない…… 初めては車の中だったし ―― あとは(ビジネス)学校のトイレとか、公園とか、 夜中の海岸とか ―― でも、一番ドキドキしたのは、やっぱり 今日の昼・応接室でだ。 いつもちょっと早漏気味かな、とは思ってたけど あんなに早くイっちゃうとは……。 伸也さんの大っきな手がソレの形をなぞるよう、 ブリーフの上からゆっくり撫で回す。 既に……の辺りには小石大のシミが広がっている。 「どう? マコ。気持ちいい?」 わざと耳元に口を寄せ、低い声で囁く。 「ん……しんやぁ……」 シミの辺りを重点的にグリグリとやられて、 堪らず甘い喘ぎが出てしまう。 「あぁぁン ―― だ、め……」 「あ、そう言えば、さっき俺がここへ来る前に **課の連中と会ったぞ」 「えっ?!」 「今日はセンター街で岡釣りするらしい」 「じゃあこんな事してる場合じゃ……あンっ」 「あっちは*階、ここは3階。大丈夫だろ」 「全然大丈夫なんかじゃ……」 「それにー、今さら止められても困るんじゃなぁい?」 う” ―― っ。 やっぱ、確信犯だ……。 伸也さんの愛撫はどんどんエスカレートし、 俺の相棒はブリーフの前合わせから 引っ張りだされてしまった。 「あ、あぁ……しんや……」 「凄いよマコ。いつもより固いな」 「はぁ はぁ はぁ……も、早く、何とかして……」 結局そのあと俺は伸也さんに散々焦らされた挙句、 手コキとフェラでたて続けに2度イカされ。 伸也さんの雄々しい……をずっぽりインサート されて、瞬時に空イキ。 締めは正常位で思いっきりガン掘りされて、 異常な量の白濁を放出した。 あぁ ―― 一生分の子種、出したって気分だよ。

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