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ふ…っ。 「……?」 一瞬視界が揺らいで、アルフリートは息を飲む。 「リィ?」 「……?」 「どうしたの?具合わるい?」 「……大…丈夫、大丈夫だよ」 「いすにすわる?おへやにいく?おいらてつだうよ」 「ありがとうね、アレク」 一生懸命支えようとするアレクの頭を撫で、窓際のソファーに座る。 自覚症状から考えれば思い当たるものはある。 だが、次が来るのは2ヶ月先の筈。 「リィ、いいにおいするよ。 おくすりもってこようか?」 「ん…」 ああ、やっぱり…。 本来なら何日か前から服用しなければならないのに。 「おくすり…、あの赤いいろのだよね?」 「ん…」 「どうしよう…ないよ、いっこもない」 「え…?」 まだまだ先だと油断していた。 前回で切らしていた事も忘れている位に。 「おいら、先生のとこいってくる!」 「いいよ、アレク…、落ち着いたら自分で…」 「まってて、おいらできる!いってくるね!」 「アレク…、あ…」 くらり…。 体を支える事も難しい。 駆け出して行ったアレクを追う事も出来ず、アルフリートは床に崩れた。

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