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「好きだ」
「う、う…っ、でも、でも、アーシャは…、アンブローシャはどうなるの……?」
「アンブローシャは…、アレクの母親で、俺の大事な人だ」
「………っ」
「でも、アルも………、お前もアンブローシャと同じくらい…、いや、それ以上に大事になってしまった」
「………っ」
「アーシャを蔑ろにするわけじゃない。
アルフリート。
愛情はどちらかに偏るんじゃないんだ」
「でも…っ、アレクは?
きょうだいが欲しいって言ってるんだよ?
僕なんかじゃ…」
「そこは、俺の頑張り次第ってことだろ。
問題ないない」
「………っ」
色々理由を繰り出しても、片っ端からリカルドが片付けてしまう。
「もう、待てない」
華奢なのを気にしていたから、リカルドはアルフリートの衣服を一気に肌蹴た。
「……っ、ひ、ひど…っ」
「これくらいしないと、お前はヒラリヒラリと逃げてしまうだろう?」
こめかみに口づけを落とし、自分の上着で包み込む。
「点鼻薬するの忘れたからな、もう我慢の限界なんだ」
「え、……っ、これ…、嘘…!」
熱を凝らせた下腹部に手を導くと、アルフリートが驚いて目をぱちくりさせた。
「辛いんだ。これを鎮めてほしい相手は一人だけ。
……助けてくれるよな?」
「え……うぅ…」
頼まれたら断れないのも分かっているし、断りにくい言い回しは心得ている。
「アルフリートしか、ほしくないんだ」
「う…うぅ…」
耳をへにゃんとさせてウインクすると、アルフリートはコクリと頷いた。
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