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小林とムエタイ2
「高槻先輩。ごめんなさい!」
「………いや。大事なメールか?」
「歩く雑学事典の友達がムエタイについてメールしてくれたんですよ。すごいですね! ムエタイ」
高槻先輩がパッと明るい顔になった。
「そう思うか?」
「はい」
「最強の格闘技だからな」
高槻先輩がちょっと得意げな顔をして言った。
ムエタイについて熱く語る高槻先輩と部屋の中で立ち話をした。
「あ。友達が『マッハ』って映画もオススメしてくれて……」
「そのDVDなら持ってるぞ」
「マジですか!」
俺と高槻先輩は、リビングのソファに座って、映画を見ながら晩飯を食べた。
CG、ワイヤーアクション、スタント無しのガチンコ・アクション映画だ。
「ムエタイ最強ですね!」と言ったら、俺の隣の高槻先輩がすごく嬉しそうな顔をしてた。
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