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Side薫
…………あれは、たしか付き合って3ヶ月くらいだったのか?
事件は遥の部屋にいた時に起こった
遥『っふふ……ふふふ…………』
薫『え、なに怖いんだけど…………』
遥『新しく出たマンガがサイッコーに面白いの』
薫『……………………へぇ……
どんなマンガなんだ?』
遥『……え〜?気になる?』
薫『………………きになる……』
遥『ん〜、はい!どーぞ!』
薫『……………………ふぁっ!?』
そこに書いてあったのは……恋愛漫画だった
しかし……ただの恋愛漫画ではない…………
男同士のマンガだった………………
そこには、キャラクターが……
……ぁ、遥くんのぉ……おっひぃ…………
と言いながら、口に、あ、ああああれを頬張っているシーンだった…………
な、名前が遥って言うのにも反応してしまうし…………なにより、キャラクターが二人とも俺らにそっくりだった………………
………………やっとの思いで出てきたセリフは……
薫『……君……腐男子なの?』
遥『あ、そこからつっこむのね?』
もうもはや、つっこむというセリフすら違う単語に聞こえる………………
ドキドキバクバクなる心臓を無視しながら、遥の顔をじっと見つめた…………
遥『うーん、僕は違うけど…………
姉ちゃんがね、そーゆー人。
あんたと薫くんにそっくりだから貸してあげる〜って』
薫『へ、へぇ………………』
もうどこからつっこんでいいのかわからなくなった俺は、つっこむことを諦めた…………
いや、そういう意味じゃないけど…………
……って、それはどうでもよくて…………
もう俺には、そのマンガの1ページが衝撃的すぎて……
頭からマンガのことが頭から離れなくなった…………
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