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僅花一朝→sideS

卵と鶏肉とネギ、朝食用の食材を買い込んで部屋に戻って冷蔵庫へと入れる。冷蔵庫には、お茶のペットボトルと何故かビールが入っている。 未成年がよくないなと思うが、俺もタバコ吸っているので人の事は言えない。禁煙しよう。 キスの時に味が移るから、吸ってないヤツのが可哀想だし。 それにしても、ぴかぴかでカッコイイ電子コンロだ。それに、電子レンジも○ルシアみたいな、まったく使いこなせてないようなのが勿体ない。 宝の持ち腐れ?ってやつだな。レンジは腐らないしナマモノが宝とかあんまないし、日本語はおかしい言葉ばかりだ。 「なに、作るんだ?」 虎王にのぞきこまれて、調味料をあさる。 封が切られていない七味をあけて、瓶に詰めなおす。 「おやこどん」 「それって、家で作れんのか?!」 驚く虎王は、かなりいいとこの坊やなんだろうな。 俺は、ネギをキレイなまないたで切り始める。 一人暮らしで、外食ばっかじゃ体に悪いし、なんなら毎日でも通ってメシを食わせてやりたい。 とか、いきなり通い妻宣言しちまいそう。それもいいかもなあ。 とりあえず玉ねぎと鶏肉を煮ている間に炊飯器で飯をたく。 新品同様の炊飯器に、マジで飯を作ってない感が満載である。 まあ、俺も昼メシはいつも購買のパンだけど。一年の時は弁当作ってたな。 最近はなんか皆んながパンを買ってくれるからな。 特に、メロンパンは絶品すぎる。 回りについてるカリカリが砂糖の量が多くてホントにうまい。 卵を容器に割り入れてかき混ぜていると、背後から虎王が覗きこんでくる。 「すげえ、美味そうな匂いする。エプロンとか、買ったらつけてくれる?」 鍋の中に溶き卵を混ぜてふわりとするようにかきまぜる。 「…………え、エプロンするような良い服着てつくんねえよ?」 「いや、裸で…………」 オイオイ、オマエはおじさんか? 思わず吹き出しかけ、俺は炊き上がったごはんを、お椀によそりながらどう反応しようかとなやむ。 「まあ…………料理作る時は、料理つくるのに熱中させてほしい」 火を使ってたりしたら、危ないしなあ。 「いや、あれ。えっと…………」 恥ずかしくなったのか、俯いて真っ赤な顔をしてブツブツいっているので、可愛いなあと思う。 鍋の火をとめて、背中を抱き寄せて頭をくしゃくしゃと撫でる。 「料理作ってないときなら、やってやってもいいけど、ソレは俺でも興奮できるものなのか?」 腰をかがめて顔を覗きかえすと、顔を真っ赤にしたまま頷かれる。 「…………アンタだから、いいんだ……よ」 ボソリとつぶやくのが、なんだかいいなと思って、頬に軽く唇を寄せた。

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