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爆弾発言sideMaron(栗原)

久しぶりに三年の校舎にきた俺たちの頭である士龍は相変わらずだったが、今回の爆弾発言はさすがにマズイ。 俺らの世代が校内抗争もなく、東高には珍しい平和な世代だったのも、二大派閥があるにもかかわらずお互いに争わなかったからだ。 トップと言われている小倉遥佳は、士龍にかなわないと悟ってなのか、懸想しているからなのかこちらに手出しはしないし、士龍は元々無駄な喧嘩はしないタイプだからぶつかりようがない。 加えて士龍が出席足らずで、留年したからなおさらなにも起こらない。 士龍が留年したのも、俺の幼馴染の三浦がチームの奴に捕まったのを助けにいったのが原因で、俺は本当に感謝しているし、大きな借りだと思っている。 「ミッチー、どうすんよ。ありゃ小倉だまっちゃいないでしょ?」 将兵は、トランプをかき混ぜながら、士龍と富田がいちゃいちゃしながら出て行ったドアを眺める。 「直で動くかはわからねえけどさ。まあ、ミネちんがなんだかんだ動くでしょ」 「だよなぁ。富田にはムカついてるけどさ、あんな嬉しそうな、士龍みてると、なんか邪魔されたくねーっていうか。なんていうか、見守りたいみたいな」 「将兵、留年してずっと見守ってあげれば?」 確か、将兵はいま受けている補習を一度でもサボッたら留年らしい。 まあ、補習でもなきゃ、自由登校のこの時期に、俺らが登校なんかしやしねーが。 「ばか、おれんちは俺のようなばかに一年余計に払う学費なんかねーんだよ」 トランプをバサバサと配りながら、将兵は俺を見上げる。 こいつも機嫌悪そうだな。 まー、あんなラブラブ見せられたらな。そりゃあてられる。しかも、士龍の方がメロメロっぽい感じだったし。 でも、弟とか言ってたし、ほんとにうちのアタマは、何を考えてるのか、よくわからない。 俺は一年の時から親友をしてて、まさか、派閥なんかをまとめるようなヤツとか思わなかったのだが。 「将兵、明日からミネちんを見張れよ」 「あー、金崎あたりと接触しそうだよな」 ちょっと考えながら、面倒そうに将兵はふうと吐息をつく。そんな顔をしてても、こいつは頼んだことはちゃんとやるのだ。 「まあ、見張っとく。峰にくらいなら、見つかっても軽くのせるしな」 ニヤッと人の悪い顔をする将兵は、本当に頼りになる。 「俺は、金崎の方にさぐり入れておくわ」 察しのいい将兵は、本当にうちのブレインと言っても過言ではない。 多分、かなり大きな抗争になる気がする。 その前に、憂いは断つべきだ。 俺たちの大事な人のために、なんとか卒業までに、かたをつけないとな。

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