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終わらない悪夢
「――ああ、良い眺めだ。君の恥ずかしいところが全部見えてるよ。実に良いね。厭らしい眺めは、気分をそそるじゃないか?」
「てめぇ、よくも俺にふざけた真似しやがって! この変態が……!」
「変態? そうかな。私は単にキミの下着が邪魔だから切った迄だ。それに消毒も出来ないしね」
そう言ってナギは仮面の下でクスッと薄笑いを浮かて『さあ、脚を開け』と命令した。悠真は、屈辱に燃えると怒りを込み上げながら自分の両脚を開いた。
「チッ、クソッタレ! さっさとやれ…――!」
そう言って自分の唇をギリッと噛み締めると、両目を閉じた。そして、大人しくなると彼の傷ついたアナルをナギは手際よく消毒した。そして、摘まんだピンセットで消毒した綿を外すとそれを銀の容器に入れた。
消毒にはそんなに時間がかからなかった。悠真は瞳を閉じてる間は、絶対に彼の方を見なかった。それどころか早く終われと心の中で叫んだ。
自分の方を一切見向きもしない彼を見て、ナギは不意にピンセットの先を性器の『穴』にクイッと入れた。尖った尖端が穴の中に入ると、悠真は思わずビクッと反応して目を見開いた。
「っ、あ……!? って、てめぇ…――! いきなり何しやがるっ!!」
「フフフッ。ああ、ちょっとね。悠真が少しも、私の方を見てくれないから悪戯をしたんだよ」
「この野郎……!」
怒りのあまりに激怒すると、彼の仮面に向かって唾を吐いた。ピチャッと仮面に唾が飛ぶとナギは薄笑いをしながら声を出して笑った。
「良いねぇ、やっぱりそうでなきゃ面白くない。悠真は本当に私の期待どおりに応えてくれるな。私達は相性が良いと思わないか?」
「相性もクソもあるか、ふざげんな……! 勝手に一人でメルヘン語ってんじゃねーよ、この変態野郎がっ!!」
「アハハハッ、キミは面白いなぁ。退屈しなくて済む。これからは二人きりなんだ。仲良くしようね、悠真?」
ナギはそう言って上機嫌になると、悠真の傍を離れて救急箱を手に持って部屋から出て行った。イカれた現状を前に彼は絶望するとそのまま仰向けになって虚しく天井を仰いだ。そして心の中で誰か助けてくれと強く願ったのだった――。
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