「どうして食べない！？　私がお前の為に真心と『愛情』を込めて作った料理なのに何故食べようとしないんだ！」 『くっ……！！』 仮面の男は悠真の頭を上から押さえるとテーブルに無理矢理押し付けた。そして、頭をガンガンとその上で叩きつけた。 　さっきまでとは違う、暴力的な態度に。悠真は頭から血が流れた。そして、しまいにはスープが入ったお皿の中に顔を押し付けられた。 『うぐっ……！　ぐえっ！　ゴホゴホ……！』 　上から力づくで無理矢理、お皿の中に顔を押し付けられると抵抗すらも出来なかった。そして、息も出来ないまま苦しさにもがいた。 　仮面の男は一度豹変すると手に負えないほど、暴力的な態度に出た。そして、力任せに服従させようとした。彼が苦しさにもがき苦しむとそこでハッと我に返った。 「……っ、私とした事がついつい大人げなくなってしまったよ。でも悠真が悪い。私がせっかく真心を込めて作ったスープ飲まないから――」 そう言って押さえつけていた頭をパッと離した。悠真はお皿の中で窒息しかけた。その恐怖は体中を震え上がらせた。歯をカチカチ鳴らすと震えは止まらなかった。男はその場を離れると、部屋を出て行った。そして、暫くすると濡れたタオルを持って再び戻ってきた。