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昔のことを話そう【エガワくん】③

「そうだけど。」  かなりぶっきら棒に答えると、そいつは一瞬怯んだ。だけどすぐに立ち直って俺の服装を見て驚く。 「えー!でも中学違うじゃん!」 「中3だから今更転校とかねーだろフツー。」 「あー、この前引っ越してきた感じかー。」 「つーか何?うぜーんだけど。」 「だって暇なんだよ。あれ、お前の弟だろ?」  さっきまで1人でブランコに乗っていた弟が、10歳くらいの男の子と一緒に遊んでいた。 「あれ、ウチの弟。今3年なんだけど、お前の弟、何年?」 「まだ1年だよ。」 「うへー、兄貴は怖ぇんだなー、弟あんなに可愛いのに。」 「うるせーよまじで。」 「な、な!高校どこ受けんの?」  あまりにしつこく言われるので俺は答えることにした。 「四高だけど。」 「奇遇だな!俺も四高にしたんだよ!あと俺の幼馴染もほとんど四高だぜ。仲良くしような!」  そうして差し出された手は、とても温かかった。初めて同じ年の奴と握手をした。

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