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夏休み閑話【入れ替わってる?】②

 裕也は直倫の頬を叩きながら声をかけ、里崎は宮西をユサユサと揺らす。野村が急いでミネラルウォーターを買ってきて、2人の顔にバシャ、とかけた。  すると同時に気がついて、先に起きたのは宮西だった。 「あれ?里崎先輩……。」 「え?」  続けて起きた直倫。 「あ?何、ちょー痛ぇんだけど。松田マジでヘボだな。」 「な、直倫?」  智裕と野村と高梨もしゃがみこんで2人の顔を覗く。そして一問一答をしながら意識確認を始める。 「えっと……赤松?」 「あ?何、俺と赤松そんな似てねーぞ。」 「いや俺赤松に話しかけてんだけど!」 「は?」 「じゃあ、こっちは……椋丞じゃないの?」 「え…俺が赤松ですけど。」  すると直倫が宮西の方を見て指をさす。 「何で俺の身体があんの?何これユータイ離脱?」 「俺の身体がそっちにある……。」 「もしかして」 「俺たち」 「入れ替w「ストーーーーーップ!」 「♪君の【大人の事情でカット】」 「あ、歌ってる、赤松くんが棒読みで歌ってる。あれ中身赤松くんじゃないよね?」  とりあえず全員一度里崎の家に戻ることにした。

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