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オオタケくんたちの憂鬱②
宮西はコメカミを手のひらで押さえて痛みに耐える。
「文化祭実行委員とか……マジで俺らでやれんの?崩壊するぜ今年。」
「崩壊すればいいと思う。こんなの横暴だ…。」
ブツブツ文句を言いながら校舎を出て、ファストフード店のある駅前に近い西門から出ると、丁度目の前をロードランニングする野球部が通った。
先頭には新しく主将 になった清田と、エースの智裕が並んで率いている。
その2人のすぐ後ろを直倫 が走っていた。
「おい、彼氏頑張ってるぞ。」
「……うるせーよ。」
「頑張ってーダーリン(はーと)とか言ってやれよ。」
「言わねーよ!」
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