811 / 1000

オオタケくん再争奪戦④

 直倫と加治屋の半径5メートルは世紀末のようにどす黒いオーラが放たれている。 「ゆーくんは帰宅部でしょー?何でー?」 「裕也さんとお付き合いさせてもらってます。」 「んー、それは先輩後輩の仲?」 「いえ、恋人同士です。」  1ラウンド終了。  インターバルをおくことなく次のラウンドに入る。 「ふーん、付き合ってどのくらいなの?」 「県大会決勝の日だったので約1ヶ月半です。」 「ゆーくんといつ出会ったの?」 「自分の入学式のときです。」 「僕は8歳のときにみんなと遊んだよー。」  2ラウンド終了。  ここで勇者2名がセコンドに入った。 「赤松くん、いい?愛は時間は関係ないの、深さ、いまが大事なのよ。」 「ありがとうございます、増田先輩。」 「おい、ちぃ。何クソガキに言い負かされてんの?もっと攻めてやれよ。」 「ふふ、りょーちゃん僕の味方なの?」 「椋丞ぇ……。」  里崎が頭を抱えたところで、3ラウンド目に入った。

ともだちにシェアしよう!