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オオタケくん再争奪戦(11)
「何しに来たぁ?」
裕也は直倫の正面に胡座をかいて座った。そして、強引に直倫の顔を上げさせた。
直倫の視界に映ったのは、真っ赤な顔をして激怒している裕也の顔。
「何勝手にキレて自己完結して落ち込んでんの?意味わかんねーんだけど。」
「俺は…。」
「お前は今朝俺が言ったこと、もう忘れたのか?それとも信じきれねーってのか?」
裕也の手は震えていたが、それを隠すように裕也の目は強かった。
「あんなのは昔話だ、会長が勝手に盛り上がってるだけだ。何あんなやっすい挑発に乗ってんだよ、お前トモより単細胞だろ。今お前と付き合ってんのは誰だ、言ってみろや。」
「裕也さん…です。」
恐る恐るというように直倫が答えると、裕也はニカッと笑った。
「そうだ。今の俺の嫁はお前なんだからな。」
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