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第4話
結輝は勇気を振り絞り彼の目を見て、こう言った。
「僕は彼とは初対面です。
でも、貴方からは 護るべきだと
本能的に感じてます。」
内心、ドキドキで 心臓の音が大きくなるのがわかる。こう答えたのは正直賭けだった。
なぜ、初対面の男を護ろうとしたのか分からない。普段なら絶対にそんなことはしないはずなのに‥
なぜ自分がこんな行動に出たのか理解しがたい。
男はそんな結輝の心を見透かしたように
突然笑い出した。
そうして、
「お前面白いな気に入った。俺に面と向かって
言う奴なんて初めてだ。
俺の名前は大道輝樹だ。
覚えておけ!」
心なしか男の機嫌が良く見えた。
さらに、男達が何やら話をつけた後、何も告げずその場から去っていった。
また、結輝の背後に隠れた男はひどく結輝に感謝をしていて、何がなんだな分からない。
残された結輝と恭介は互いに顔を見合わせて
困惑の表情を見せた。
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