4 / 11

第4話

結輝は勇気を振り絞り彼の目を見て、こう言った。 「僕は彼とは初対面です。 でも、貴方からは 護るべきだと 本能的に感じてます。」 内心、ドキドキで 心臓の音が大きくなるのがわかる。こう答えたのは正直賭けだった。 なぜ、初対面の男を護ろうとしたのか分からない。普段なら絶対にそんなことはしないはずなのに‥ なぜ自分がこんな行動に出たのか理解しがたい。 男はそんな結輝の心を見透かしたように 突然笑い出した。 そうして、 「お前面白いな気に入った。俺に面と向かって 言う奴なんて初めてだ。 俺の名前は大道輝樹だ。 覚えておけ!」 心なしか男の機嫌が良く見えた。 さらに、男達が何やら話をつけた後、何も告げずその場から去っていった。 また、結輝の背後に隠れた男はひどく結輝に感謝をしていて、何がなんだな分からない。 残された結輝と恭介は互いに顔を見合わせて 困惑の表情を見せた。

ともだちにシェアしよう!